【福西崇史 熱血EYE】劣悪ピッチへの対応力が先制点生んだ

 「W杯アジア2次予選、キルギス0-2日本」(14日、ビシケク)

 F組で世界ランキング28位の日本はMF南野拓実(24)=ザルツブルク=の先制PKなどで同94位のキルギスを2-0で下し、4連勝を飾った。南野はこれで国際Aマッチ5試合連続得点。日本代表史上初のW杯予選初戦から4試合連続得点となり、1993年・W杯米国大会予選のFW三浦知良の3試合連続を上回った。これで年内の予選は終了し、来年の初戦は3月26日のミャンマー戦。19日にはベネズエラとの国際親善試合(パナソニックスタジアム吹田)に臨む。

  ◇  ◇

 前半41分に南野がPKを決めて先制したが、本当に大きな1点だった。いつも言っているが、格下相手ながら、いろいろな面で難しさがあるのがアウェー戦。特に前半は相手の決定機が何度かあった中で、全員が安心できるゴールになった。

 しかもPKを得たのは南野が相手守備ラインの裏に走り込んだ場面。試合開始直後は相手守備がラインを上げたために中盤にスペースがなく、ピッチ状態も悪くて細かいパスをつなぐ攻撃ができなかった。そこでラインの裏にボールを入れて永井や伊東を走らせ、徐々に相手守備ラインを下げさせた。試合中の対応力が、得点に結びついたと言える。

 後半の2点目は原口のFKだったが、W杯予選、特にアウェーで得点の形は関係ない。武器のセットプレーを生かしたことに意味がある。それも原口が決めたことで、途中出場の中島も負けじと積極的にプレーしていた。

 2次予選の半分を終えて、森保監督はチームを組み立てながら、勝利という結果を残してきた印象だ。軸になる選手はいるものの、原口と中島のような競争が各ポジションで見られる。予選は長期間で、W杯本番直前のメンバー変更もありうる。誰が出ても力を発揮できるチームになりつつある。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)

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