【福西崇史 熱血EYE】南野は頼もしい 点取る動きどんどん良くなっている
「W杯アジア2次予選、タジキスタン0-3日本」(15日、ドゥシャンベ)
F組で世界ランキング31位の日本はMF南野拓実(24)=ザルツブルク=の2得点などで、同115位のタジキスタンを3-0で下した。南野はこれで国際Aマッチ4試合連続得点。W杯予選初戦から3試合連続得点は、1993年のW杯米国大会予選のFW三浦知良に並ぶ快挙となった。日本は3連勝の勝ち点9で首位を守った。
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試合開始からモチベーションが高いタジキスタンに攻守でいいプレーをされたが、日本はしっかりと耐えた。そのおかげで後半の早い時間帯に点を取ることができ、追加点も奪えた。勝ち点3を得られたのは大きい。
前半は相手守備に高い位置でプレスをかけられ、パスをつなぐ日本の良さを出せなかった。それが後半は前線の鎌田や南野がボランチに近い位置を取り、左サイドにボールがあれば右の堂安が中央に入るなどしてスペースを作り出し、パスがつながるようになった。
ハーフタイムを挟んで相手のサッカーに対応し、苦境を打開する。そんな今の日本の強さを見せてくれた。
それにしても南野は頼もしい。点を取る動きがどんどん良くなっている。1点目は右サイドに逃げながら、シュートを打つときだけ力を入れる。逆に2点目は、酒井がクロスを上げるタイミングだけスピードアップして中に入り、シュートの瞬間はしっかりとボールに合わせた。
こういうメリハリをつけられると相手は本当に守りづらいし、だからこそ、これだけチャンスを作ることができる。1トップが大迫でも永井でも、この日の鎌田でも得点できる。対応力の高さも光った。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家)