冨安8強弾 代表初ゴール!アジア杯日本代表最年少記録20歳77日

 「アジア杯・1回戦、日本1-0サウジアラビア」(21日、シャルジャ)

 2大会ぶりの優勝を狙う1次リーグF組1位の日本は1-0でE組2位のサウジアラビアを下し、8強入りした。前半20分、左CKからDF冨安健洋(20)=シントトロイデン=が先制ゴール。20歳77日でのゴールは、9日の1次リーグ初戦・トルクメニスタン戦のMF堂安律(20)=フローニンゲン=の20歳207日を抜いて、アジア杯の日本代表最年少得点となった。この1点を粘り強い守備で守り切った。日本は24日の準々決勝でベトナムと対戦する。

 課題を克服した一発が、日本を8大会連続の8強へ導いた。前半20分にMF柴崎が蹴ったCK。「うまくマークを外すことができた」と相手との駆け引きを制したDF冨安が頭で先制のゴールネットを揺らした。待望の国際Aマッチ初得点に「喜び方が分からなかったけどうれしかった」と照れ笑いを浮かべた。20歳77日でのゴールは、MF堂安が1次リーグ初戦のトルクメニスタン戦で記録した20歳207日を更新する日本のアジア杯最年少記録となった。

 188センチの長身を誇りながら「ヘディングは得意ではない」と言う。J2福岡時代の監督で元日本代表DF井原正巳氏(現J2柏ヘッドコーチ)からもヘディングが課題と指摘され続け、フィジカルの向上を課されていた。当時、居残りでヘディング練習と筋力トレーニングを繰り返す姿は日常的な光景だった。チームがJ2に降格した16年にはオフ返上で筋トレに励み、17年3月のJ2熊本戦ではヘディングでJ初ゴール。くしくも代表初得点も頭で決めた。

 冨安が代表デビューを果たした昨年10月のパナマ戦をテレビ観戦した井原氏は「ヘディングはまだまだだけど、だいぶ強くなった」と成長を認めつつ、中沢や闘莉王を例に挙げて「サイズはあるし、クイックネスはトミ(冨安)の方が持っている。点を取れるセンターバック(CB)になってほしい」と期待を寄せた。恩師の言葉に呼応するように「得点を取れる選手になりたい」と語っていた伸び盛りのCBが大一番で有言実行を成し遂げた。

 本職の守備でもサウジアラビアの猛攻を体を張ってはね返した。2試合ぶりの完封に「ゴールより無失点に抑える方がこだわりが強いし、しっかりゼロで守ることができたのでそっちの方がうれしい。ゲームが終わるまで集中を切らさないことを考えていた」と、CBとしての矜持(きょうじ)を強くにじませた。

 次戦は中2日で準決勝ベトナム戦を控える。「苦しいゲームをものにしたのは大きな意味がある」としながらも、「優勝していないのでまだ何も成し遂げていない。ハングリーさを持ってやっていきたい」と視線を切り替えた。師の教えを胸に刻み、新たな“アジアの壁”として日本の最終ラインに立ちはだかる。

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