宇和島東、王者倒して「憧れ」先輩超えだ 粘っこい守備から高速カウンター

8年ぶりの全国選手権に挑む宇和島東イレブン
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 「全国高校サッカー選手権・2回戦、宇和島東-前橋育英」(19年1月2日、浦和駒場スタジアム)

 宇和島東(愛媛)が8年ぶり5度目の全国選手権に挑む。年明け1月2日の初戦の相手は昨年度大会覇者の前橋育英(群馬)に決定。「2勝」を目標に掲げるチームは、粘り強い守備からの鋭いカウンターを武器に王者撃破を狙う。

 宇和島東が“ジャイアントキリング”を狙っている。1月2日の初戦の相手は前年度覇者の前橋育英。今大会最年少の28歳の指揮官、赤松弘教監督は「押し込まれる時間が長くなるので、どれだけ粘り強く守備ができるか。そして少ないチャンスを仕留められるかどうか」と試合のキーポイントを挙げた。

 今年の宇和島東は技術の高い選手がそろい、2月の県新人戦で準優勝。夏の県総体では8年ぶりの優勝を果たした。ただ、インターハイでは米子北(鳥取)に0-4で完敗。MF立木耕貴(3年)は「個の力が全然違った」と振り返る。

 国公立大進学を目指す部員も多い進学校。例年なら3年生は受験勉強に集中するため総体を最後に引退するが、夏の全国舞台で悔しさを味わった今年の3年生はほとんどがチームに残留。冬の選手権でのリベンジを目指して厳しいトレーニングを重ねてきた。

 チームのスタイルは「タテに速いサッカー」だ。正確なキックと冷静な判断力を持つMF立木が攻撃の中心。最前線では身長180センチのエースFW豊田湧(3年)が、持ち前の決定力を武器に虎視眈々(たんたん)とゴールを狙う。守備もセンターバックのDF田村秀太(3年)、DF野田憲伸(3年)を中心に粘り強い。

 前回出場の2010年度大会、宇和島東は初戦で遠野を3-0で下し、選手権初勝利をマークした。その奮闘は地元のサッカー少年たちにとって大きな励みとなり、当時小学4年生だった現3年生メンバーは「テレビで見て憧れた」と口をそろえる。

 8年ぶりの大舞台に乗り込むチームの目標は、その先輩たちを超える「2勝」だ。2回戦からの登場のため、達成すれば「ベスト8」に進むことができる。

 すでに前橋育英の試合映像を入手し、分析を進めている。「普通に練習して勝てる相手ではない。今までの練習にプラスアルファを考えて準備したい」と主将のMF岡崎翔(2年)。FW豊田は「自分が高い位置でしっかりボールを収めて、ゴールを決めたい」と闘志をみなぎらせる。

 大黒柱のMF立木も「前橋育英に勝って自信をつけ、さらに上を目指したい。インターハイの忘れ物を取りに行きたい」と力強く誓った。万全の準備で選手権のピッチに立ち、臆することなく王者に挑む。

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