斎藤学の移籍後初得点に憲剛が期待「あれが本当の斎藤学で、川崎の斎藤学になって」

 「明治安田生命J1、川崎5-3神戸」(20日、等々力陸上競技場)

 首位・川崎が今季加入のMF斎藤学の移籍後初ゴールなどで逆転勝利を収めた。

 前半13分にFW小林悠がPKを決めて先制も、そこから3失点。一時は2点差を付けられるも、そこからMF家長昭博、斎藤、大島僚太、DFエウシーニョがゴールを決めて逆転。敗れた神戸は、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが4戦ぶりに先発復帰も及ばず。リーグ7戦未勝利で、前節から正式に指揮を執るリージョ新監督体制の初勝利はお預けとなった。

 無心で左足を振り抜いた。1点を追う後半20分。左サイドで家長からパスを受けた斎藤は迷わずドリブルを仕掛けた。「自分の形だったので、積極的に仕掛けた」という自らの“武器”で相手DFとの間にわずかな空間を作ると、左足で逆サイドへと流し込んだ。「シュートは覚えていないです。入って良かった」。ベンチから飛び出してきた仲間たちの祝福を受けた背番号37は振り返った。

 「待ちくたびれましたけどね、正直」。斎藤のリーグ初得点をそう振り返ったのはMF中村憲剛。そして「でも、得点取った時にみんなの囲み方だったり、スタジアムの歓声だったり。彼が苦しんできたのを分かっているわけだからね。(一時は1-3だった試合だったが)あの1点で絶対にいけると思った」と言葉をつないだ。

 今季より、横浜Mから加入。右膝を故障したままの移籍で、実戦復帰は4月。初先発は5月5日のFC東京戦で、そこからは途中出場が続いており、今季はリーグ12戦に出場で無得点だった。思うような結果がでない状況を、中村は「悩まなくて良いんじゃないか、って言っても悩むからね。(去年加入の家長)アキもそうだったけど。もちろん助けはするけど、でも最後乗り越えるのは自分だから」と分析していた。

 今回は、FC東京戦以来、5カ月半ぶり22度目の先発。それだけに、斎藤は「個人的にはラストチャンスのつもりだった」と背水の覚悟で望んでいた。そして輝きを放った。斎藤自身は「10月に結果を出しても遅い。これからも出し続けないといけない」と厳しい自己採点を下すが、中村は「この1点で吹っ切れてくれれば。点を取った後の、あのプレーのキレを見ればわかりやすい。あれが本当の斎藤学で、川崎の斎藤学になって欲しい」と期待をかけた。

 2位・広島との勝ち点差が4に開いて、残すリーグ戦は4試合。連覇を狙う川崎に、大きな“武器”が加わった。

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