Ｊ１神戸は１７日、神戸市内で新体制に関する会見を行い、スペインリーグのセビージャ、レアル・ソシエダなどで指揮を執ったフアン・マヌエル・リージョ氏（５２）の新監督就任を発表した。退任する吉田孝行監督（４１）に代わって当面はアシスタントコーチの林健太郎氏（４６）が暫定監督に就き、リージョ氏の就労環境が整い次第、新体制に移行する。

　三木谷浩史会長（５３）は「（リージョ氏は）世界のサッカー界では誰でも知っているイノベーター。この方ならば、我々が目指している方向性と同じ方向性を向いていける」と高い期待を寄せた。

　神戸は今季から、スペイン１部の強豪バルセロナのような攻撃的サッカーを目指してチーム改革を進めてきた。今夏にはスペイン代表ＭＦイニエスタを獲得。リーグ戦と並行して「目指しているポゼッションサッカーに、経験値が高くて、インテリジェンスのある監督を探していた」（三木谷会長）という中で、直近までコロンビアのアトレティコ・ナシオナルで監督を務めていたリージョ氏に白羽の矢を立てた。

　リージョ氏は「（現マンチェスター・シティ監督の）グアルディオラが師と仰ぎ、世界中の指導者の中で最も尊敬している人」と三浦淳寛スポーツダイレクター。卓越した理論と指導力は世界的に高く評価されている。

　神戸は現在リーグ戦３連敗中で、８位に甘んじている。三木谷会長は「（リージョ氏は）ポゼッションサッカーの開拓者。まさか引き受けてもらえるとは思わなかった。まだ残り試合で上に行ける可能性も残っているし、一致団結して戦ってくれることを期待している」と新体制下での巻き返しを願っていた。