「アジアＣＬ・準々決勝第１戦、川崎３－１浦和」（２３日、等々力陸上競技場）

　ホームアンドアウェー方式の第１戦が行われ、ＡＣＬで６年ぶりの日本勢対決となった一戦は、川崎が浦和を３－１で下し、ホームで先勝した。第２戦は９月１３日に埼玉スタジアムで行われる。

　頼れる主将の一撃で、クラブ史上初のアジア４強が近づいた。２－０で迎えた後半３１分、浦和にアウェーゴールを許すと、ＦＷ小林は叫んだ。「一瞬、嫌な空気が流れたがすぐさま味方を鼓舞した」。選手たちに素早い切り替えを促すと、その９分後には自ら追加点を決めてチームを勝利に導いた。

　不敗神話が続いている。小林を筆頭に、ＭＦ阿部、ＭＦ中村憲を擁する攻撃陣は絶好調。この３人の中でいずれか１人が決めた試合は、これで２１戦で１５勝６分けと負けなし。「ＡＫＮ砲」の力強さはこの日も健在。小林は２得点を含めて全３得点に絡み、視察した日本代表のハリルホジッチ監督の前で勝負強さをアピールした。

　第１戦を終えて３－１と優位な形で“ハーフタイム”を迎えたが、気持ちの弛緩（しかん）はない。「まだ半分が終わっただけで、何も決まっていない。（９月１３日の）第２戦まで他の試合もある。一つ一つやっていく」と中村憲。その積み重ねの先にアジアの頂点が見えてくる。