代表初招集の加藤 ハングリー精神と守備力武器に「チームに貢献したい」

 「W杯・アジア最終予選、イラク-日本」(6月13日、テヘラン)

 サッカーの日本代表にサプライズ選出されたMF加藤恒平(27)=ブルガリア1部ベロエ・スタラザゴラ=が26日、生まれて初めてというビジネスクラスに乗って帰国。羽田空港で報道陣約50人に囲まれて、初代表第一声を発した。持ち味の守備力を武器に代表定着に向けてアピールすることを約束。W杯のピッチに立つという目標へ、スタート地点についた。

 喜びの中に、緊張感を漂わせていた。「一番下からのスタート。合宿でアピールして、試合に出られたら持ち味を出してチームに貢献したい」。加藤が初代表第一声を発した。

 武器はハリルホジッチ監督も評価する守備力。「自分の守備がカウンターの起点になるようなプレーができれば」と代表での自らの姿を思い描いた。

 ハングリーな環境に身を置いてきた。スタート地点は立命館大時代にサッカー留学したアルゼンチンだった。

 「連敗が続いた時、サポーターが猟銃を空に撃ちながらやってきて、ロッカーに押し込んできた。死ぬんじゃないかと思った。ちょっと覚悟しました」

 13年に移籍したモンテネグロのクラブでは週給300ユーロ(約3万7千円)で生活。渡航費が足りずオーストリアからモンテネグロまで、バスを乗り継いで30時間かけて移動したこともあった。

 「どんな状況でも諦めないのが長所。いろんな環境でやってきて、そこは自信があります」。海外生活で身につけたのは誰にも負けない精神力だ。

 遠回りしながら、たどり着いた日本代表。「自分の手で新しい道を作りたいと思っていた。こういう選手がいずれ代表に入ると思っていた。その一番手は僕でありたいという思いがあった」。新たな代表への道を切り開いた先駆者は、その第一歩を記す。

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