高校サッカー屈指の17歳FW安藤瑞季「大久保嘉人選手は特別な存在」

 サッカーU-20(20歳以下)日本代表候補合宿が9日、大阪・堺市内で始まり、初日は雨の中で約1時間半の練習を行った。

 20日から韓国で行われるU-20W杯日本代表メンバーとは異なる顔ぶれで20年東京五輪への底上げを図る合宿だが、招集されたのは98、99年生まれの2世代で実質の“U-19代表”。影山雅永監督(49)は「東京五輪もあるが、その先も見据えて世代の切れ目なく強化したい」と目的を語った。今年のトゥーロン国際大会(5月29日~6月10日、フランス)にはU-19代表で臨むことが決まっている。

 U-18代表として2月のスペイン遠征にも参加したFW安藤瑞季(17)=長崎総合科学大付高3年=は「U-20W杯メンバーには入れなかったのですが、うまい選手ばかりなので勉強になるし、一つでもプレーを盗んでチームに持って帰れれば」と意欲的に語った。

 U-20W杯韓国大会のメンバー入りこそ逃したが、99年生まれの安藤は東京五輪前年に行われる19年U-20W杯の出場資格を持つ。「意識はしますが、今ここでアピールすることが一番。全力で取り組んで、FWとして試合で点を取れるプレーヤーになりたい」と足元を見つめた。

 理想とするFWに元日本代表の大久保嘉人(34)=FC東京=を挙げ、「ゴール前での勘の鋭さ、貪欲さは自分にも必要だと思う。大久保嘉人選手は特別な存在」と目を輝かせる。長崎総合科学大付高の小嶺忠敏監督(71)は長崎・国見高時代に大久保を指導。練習後などに小嶺監督から当時の大久保について話を聞くという安藤は「『昔、嘉人は…』と懐かしそうに話をされていて、自分も将来はこういうふうに小嶺先生に話されるようになりたいと自覚も芽生えた」と大先輩の背中を追う。

 Jクラブの注目を集める高校サッカー屈指のストライカーは、影山監督が「今時珍しく野性味が残っている」と評する荒削りなプレーが持ち味。安藤は「小学、中学の頃も『最近は見ないタイプ』と言われて、それが自分の中ではうれしいし、誇りに思います。泥臭く、倒れても何回も立ち上がる負けず嫌いなところが自分の原点。代表に来たからと言ってきれいなプレーではなく、自分の持ち味であるプレーを出していければ」と闘志をみなぎらせる。練習では素早い振り足からパンチ力の効いたシュートを連発し、視察に訪れたJリーグ関係者をうならせた。

 11日にJFLのFC大阪、13日にはU-20米国代表との練習試合が予定されている。「より高いレベルでサッカーをしたい。一番はやはりプロに行くこと」。武骨な丸刈りのストライカーがゴールで真価を証明する。

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