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“澤ロス”深刻…なでしこまさかの惨敗

 前半、日本はヘイマン(右)に2点目を許す(撮影・横田信哉)
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 「サッカー女子リオデジャネイロ五輪アジア最終予選、日本1-3オーストラリア」(29日、キンチョウスタジアム)

 4大会連続の五輪を目指す日本代表「なでしこジャパン」はオーストラリアに1-3で敗れ、初戦を落とす厳しいスタートとなった。日本は前半2点を先行され、同ロスタイムに大儀見優季(28)のゴールで1点を返したが、後半にも1点を失った。中国はベトナムを2-0で下し、北朝鮮-韓国は1-1で引き分けた。大会は6チームのリーグ戦で争い、上位2チームが五輪出場権を得る。

 「澤穂希」という大黒柱を失った“新生なでしこ”の船出は、想像以上に厳しいものとなった。予選では04年アテネ五輪最終予選の中国戦以来となる黒星。「我々にもチャンスはあったが、ゴール前の決定力でオーストラリアが勝ったということ」。早くも五輪切符獲得に暗雲が立ち込め、佐々木監督は硬い表情で振り返った。

 描いていた勝利の方程式は徐々に狂っていった。前半25分、右サイドからのクロスを相手のエースFWデバンナに頭で決められ、失点。同41分にはMF阪口のサイドチェンジが主審の右肩に当たり、ボールは相手エースの前へ。相手カウンターを“アシスト”する不運な形でネットを揺らされ、選手はピッチに立ち尽くした。

 前半終了間際にFW大儀見が背番号10での初ゴールを決めたが、後半も活路を見いだせないまま時間は過ぎていく。同34分には追加点を献上。終了を告げる笛が大阪の夜空にむなしく響いた。

 どうしても落とせない初戦へ向けて綿密な対策を立ててきた。しかし、オーストラリアは、日本が警戒していた「高さ」で押すでもなく、力強い「ミドルシュート」も打ってこなかった。パスを回して丁寧に攻めてきた。想定外の攻撃にGK山根は「日本に対してやり方を変えてきたのかな」と首をかしげた。

 試合の中で相手の出方に対して臨機応変に対応していくことは、昨年のカナダW杯で出た課題でもあった。決勝の米国戦、想定になかった速いクロスに戸惑ったからだ。さらに1月の合宿から攻守において重点的に取り組んできた「クロス対策」も実らなかった。教訓は生かされず、DF熊谷が「対応を見直さないと」と言葉を絞り出した。

 澤さんのいないチーム作りを進めてきたが、一度流れを失ったチームは立て直しがきかなかった。宮間主将は「自分たちの実力だと思う。まだまだ足りないということ。とにかくあと4勝。まだチャンスがあると思うので引き締めてやりたい」と前を向いた。厳しい現実が元世界女王に突きつけられた。

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