長友リアル・ナガトモで初戦必勝宣言

 「ブラジルW杯」(12日開幕)

 サッカー日本代表は9日(日本時間10日)、W杯のベースキャンプ地となるサンパウロ州イトゥでの初練習を行った。DF長友佑都(27)=インテル・ミラノ=は、初戦のコートジボワール戦(14日・レシフェ)へ「僕の中にいる本当の長友佑都が早く出たいと言っている」と臨戦態勢を整えた。イタリア1部リーグ(セリエA)で対戦経験のあるFWジェルビーニョ(27)=ローマ=の対処法をチームメートに伝授するとともに、エースのFWディディエ・ドログバ(36)=ガラタサライ=対策にも自信を見せた。

 どこかで聞いたことがあるような言い回しだった。

 「もう一人の自分が(自分の)中にいる。本物の自分、本物の長友佑都が早く出たいと言ってくるんですね。これからのW杯、本物の長友佑都を見せられると思う」

 1月、FW本田がセリエA・ACミランの移籍会見に臨んだ際、加入を決めた理由として「心の中でリトル・ホンダに聞いた」と述べたシーンを思い起こさせた。長友の中にいるという『リアル・ナガトモ』は、大舞台を今や遅しと待ち望んでいる。

 圧倒的な運動量で、相手エースを次々と封殺したW杯南アフリカ大会から4年。イタリアへ渡り、世界屈指のビッグクラブで経験を積んできた。そのすべては、ブラジル大会から逆算してのものだという。

 「この4年間、W杯のために体もメンタルもつくってきた。そのエネルギーが本当にすごくて。初戦に向けて最高のコンディションに持っていく。コンディションの部分に限界はないと思っているので」。ほとばしる熱い気持ちが体の中に流れていた。

 “独演会”は止まらない。初戦に向けても「ジェルビーニョ、カルー、ドログバ…。相手には最高の選手がいる。しっかり止めたい」。特に異次元のスピードを誇るジェルビーニョについては「ローマと対戦したこともある。普通に走るスピードとドリブルスピードが変わらないというレベルの選手。しっかりと(ほかの選手に特徴を)伝えたい」。“長友塾”を開き、チーム全体でも封じる腹づもりだ。

 もちろん、ドログバ封じも怠りはない。「対策はもちろん考えている。ただ、ここで言うとドログバ選手の耳に入ってしまうので控えます」と不敵に笑った。

 南アフリカ大会の直前に対戦した際には「何もできなかった。僕の代表のキャリアで一番強かったんじゃないかな」と振り返る、“巨象”コートジボワール。だからこそ「僕たちの成長というのを試せるいい相手」と言い切る。カギを握る初戦。『リアル・ナガトモ』が日本に歓喜をもたらす。

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