「Ｗ杯アジア最終予選、オーストラリア１-１日本」（１２日、ブリスベーン）

　守備陣が負った傷跡は深かった。栗原だけでなく、試合中に累積２枚目の警告を受けたＤＦ今野と、ＤＦ内田の次戦出場停止も決定。ザッケローニ監督は「高いクオリティーの選手がそろっているが、準備しておかないといけない」と頭を悩ませた。

　発熱のため前日練習を欠席した今野は、ぶっつけ本番。悪条件のピッチや相手の高さ、万全でない体調に苦しみながらも、効果的なボールカットで攻撃の芽を摘んだ。内田は、前半１８分のピンチでは体を張ってシュートを防ぐなど貢献。ＰＫを与えたシーンについては「あれを（反則と）取られたら…」と肩を落とした。

　幸い次戦までには、３カ月の準備期間がある。「（代わりの選手は）経験が多少足りないとかもありますが、信頼も置いてます」と指揮官。柱を３本失った建物を持続させるのは困難だが、支えてみせる。