引退直前にデイリー連載で振り返る 長州力のアレトーーク!【前編】

6・26後楽園で引退する革命戦士・長州力。2011年4月から7月までデイリー紙上で連載していたコラム「ハイスパート人生 長州力なう」から抜粋して、様々なアレに対して語った長州のホンネをお届けしたい。

公開日:2019.6.24

【第50回(11年7月5日)より抜粋】 再び福島の南相馬市に行って来ました。6月5日に大仁田厚とバッタリ出くわした原町第2中学です。今回は偶然の出会いなどなく、炎天下、ひたすら肉を焼きました。作業後に飲んだ缶ビール1本が10本分に感じましたね

国際問題に物申す「人間はなぜ戦争をするのだろう?」

【第4回(11年4月29日)より抜粋】 僕が今回の震災を機に思ったことの1つに「人間はなんで戦争をするのだろう?」という根本的な疑問がありました。
 ちょうど、震災で日本が大変な時に、リビアでは米英、フランスなどによる空爆がありました。自然災害で被害を受けた人を世界中が助けているのと同時進行で、人間による攻撃で人が死んでいる。人を助け、もう一方で、人を殺している。
 ああいう震災が起きない限り、人は国境を越えて人を助けようって気持ちにはならないのでしょうか。

北の拉致問題について

【第28回(11年6月3日)より抜粋】 北朝鮮の拉致問題で僕が思うのは、戦ってでも拉致被害者の生命や財産を守るべきなのか、常に冷静に判断して何年かけても話し合いで糸口を探って持っていくのか―という2つがあると。どっちがいいんですかね。日本は後者の方でやっているみたいですけどね。
 相手国と戦ってでも、自国の意志を示した方がいいんでしょうか。アメリカならば1人を助けるために、10人死んでも戦いますよね。良い悪いは別にして、それが米国の民主主義なのかなって。

「竹島」問題について

【第28回(11年6月3日)より抜粋】 韓国軍が兵隊を置いている「ドクド(独島)」の問題もありますよね。日本名では「竹島」になりますが。あそこに韓国軍が入っている。これ、どうやって決着つけるんですかね。話し合いが何十年もかかっているけど、この現状に政治的な解決はどうするんですかね。自衛隊が行って、もめ事になるような状況になるんですかね。
 これじゃ、日本は国土を守れないじゃないですか。言い方が悪いですけど、“早い物勝ち”みたいな世の中になっていますよね。早く上陸した者が勝ちだっていう。あまりきついことを言うつもりはないですけど、腹立たしいですよね。

ミュンヘン五輪の思い出 部屋の前で歴史的大事件が…

【第10回(11年5月10日)より抜粋】 1972年9月5日、アレは開催中だったミュンヘン・オリンピックの選手村で起こりました。僕は当時、専大に在学中で、ミュンヘン五輪にはレスリングの韓国代表として出場していたんですよ。ほとんどの競技を終えた僕は選手村で飲んで飲んで、その日は二日酔いの状態で目が覚めた。それで部屋を見渡すと、周りに誰も人がいないんですよ。「何が起きたんだろう?」と思ったら、みんな外に避難していたんですよね。
 それが、いわゆる『黒い9月事件』でした。パレスチナの武装組織が、イスラエルの代表選手を人質にして選手村の宿舎に立てこもったというね。最終的に部屋から移動して撃ち合いになり、人質の全員が亡くなられたという。その事件現場となったイスラエル選手団の宿舎が、韓国代表の宿舎前にあったんだと。さらに、立てこもった部屋は、僕の部屋の真ん前だったんです。

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