阿部麗也 丸田陽七太を破りフェザー2冠奪取!3度目で初タイトル「ここで満足していない」

 「ボクシング・WBOアジアパシフィック・フェザー級王座決定戦&日本フェザー級タイトルマッチ」(15日、墨田区総合体育館)

 WBO同級3位・日本同級1位の阿部麗也(29)=KG大和=がWBO同級1位・日本同級王者の丸田陽七太(25)=森岡=に3-0の判定で勝利し、2冠王者となった。

 長身180センチの丸田に対し、阿部は独特の小刻みな体の動きから、体を沈めて繰り出す左ストレートなどをタイミングよく突き刺して優位に試合を展開。4回に右目上が深く切れたものの、5回にはコーナーに追い詰めて連打を放ち、7回には左ストレートをカウンターで顔面にヒットさせてダウンを奪うなど最後まで勢いは衰えず、最大7点差をつける文句なしの勝利を収めた。

 阿部はこの試合の発表会見では丸田に挑発的な言葉を浴びせていたが、リング上でのインタビューでは「デカいこと言っていましたけど、ベルトを巻けてホッとしています」と安どの表情。3度目のタイトル戦で初の王座奪取が2冠となったが、「もちろんうれしいですけど、ここが目指していたところではない。まだまだ先を見ているので、ここでは満足していないです」と浮かれることはなかった。

 右目上が切れた時には「だいぶ血が出ているのを感じて焦ったし、心が折れそうになりました」といい、「セコンドが『血は絶対止めるから何も気にしないでやってこい』と言われて、最後まで気持ちが折れず戦えました」と、涙をこらえながら振り返った。

 そして、「丸田選手は強くてやりずら委選手だったし、その選手を倒して勝てたことは誇りに思っています。丸田選手は若いのでこれから伸びていく選手。また今後、上のところでやることがあると思うので、また頑張ってもらえたらと思います」と、敗れた相手にエール。リングを下りる時には2人の息子を抱えて喜びをかみしめた。

 KG大和ジムにとってもこれが初のタイトル。片渕剛太会長は「泣くほどうれしいかなと思ったんですけど、じわじわ来ている感じで、ヨッシャーみたいなのはない」と笑みを浮かべた。

 今後について、片渕会長は、今回の王座決定戦がWBO同級2位のカン・ジョンスン(韓国)が新型コロナウイルス感染拡大の影響により来日ができなかったことから、1位の丸田と3位の阿部が対戦することになった経緯を説明し、「(カンを)飛び越しちゃったので、やらなきゃいけないのかな」との見通しを語った。

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