ドラディション・棚橋が藤波の代役務め感激「こんな名誉なことない」次は一騎打ちか
「プロレス・ドラディション」(12日、後楽園ホール)
大会を主催する藤波辰爾の50周年記念大会のメインイベントで棚橋弘至(新日本)、越中詩郎(フリー)、永田裕志(新日本)組が鷹木信悟(新日本)、高橋ヒロム(新日本)、長井満也(ドラディション)組に勝利した。
当初は藤波が出場予定だったが、4月28日に新型コロナウイルスに感染した影響で欠場し、弟子である棚橋が出場。藤波が生中継の放送席で見守る中、6人が持ち味を発揮した一進一退の熱戦は終盤、長井が、藤波と棚橋が得意とするドラゴンスクリュー、ドラゴンスリーパーで棚橋を攻め込んだ。
この挑発的な攻めに藤波の闘魂が点火し、リングインすると、鷹木とヒロムに張り手、長井に本家ドラゴンスクリューをお見舞い。そこから長井をコーナーに追い込むと永田が前蹴り、越中がヒップアタックを発射し、最後は棚橋がスリングブレイドからのハイフライフローで仕留めた。
試合後、藤波はマイクを持つと、「今日は本当にありがとう」と、棚橋に感謝し、「久々にシングルをやりたくなったなあ」と一騎打ちを要求。この日、50周年の最後の大会が12月1日に代々木第二体育館で行うことが発表されており、「12月1日、久々にシングルをやろうかな」と問いかけると、棚橋は「藤波さん、勝手ですけど、気持ちは受け取りました。ドラゴンストップをかけるなら今のうちですよ。よろしくお願いします」と前向きに受け止めた。
インタビューで棚橋は充実感いっぱい。あこがれの人である藤波に請われて代役を務めたことに「藤波さんのピンチを救うことができたということで、棚橋弘至のレスラー人生は成就したんじゃないかと思うぐらい、こんな名誉なことはない。ただただあこがれていた人から『棚橋、代わりに出てくれ』と。こんないい人生ないよね」と目を輝かせながら話した。