石澤が森をKOし日本ミニマム級戴冠!世界王者・谷口に雪辱へ「話があれば行きます」

 「ボクシング・日本ミニマム級タイトルマッチ」(11日、後楽園ホール)

 同級1位の石澤開(25)=M・T=が同級3位の森且貴(21)=大橋=に8回2分50秒TKO勝ちし、新王者となった。

 現WBO世界同級王者の谷口将隆(ワタナベ)が返上した王座をかけて、黒星は19年9月に谷口に喫した1つのみで9勝中KOが8というミニマム級離れした強打を誇る石澤が9戦全勝2KOの森と激突。序盤から速射砲のような左ジャブを中心に多彩な手数を繰り出した森に対し、石澤はガードを固めてプレッシャーをかけ、自慢の強打をタイミングよく放って応戦して優位に試合を進めた。

 中盤からは接近戦で打ち合い、石澤の強打がヒットする数が増えたものの、粘りを発揮する森も衰えない手数で前進。しかし8回、石澤は強烈な右ストレートを顔面にたたき込んで森をぐらつかせると、連打で追い打ちし、最後も右ストレートでダウンを奪ってKO。ダメージの大きい森はタンカで運ばれた。

 リング上のインタビューでは「まだ実感がわかない。とりあえずホッとしています」と話した石澤。「自分も一応ハードパンチャーではあるので、森選手はそのパンチを何回も食らって、途中うつろな目をしている時もあったんですけど、ボディーとか打ち返してきて気持ちの強いファイターだったと思います」と、相手の健闘をたたえた。

 報道陣の取材に対しては、「途中、手数の多さとかで相手にペースを持っていかれるシーンもあった。ダメージとかは相手の方があったかもしれないですけど、見栄えとか全体的な流れでは、相手にポイントを取られてもおかしくなかった」と試合を振り返った。

 谷口戦では相手の技術に主導権を握られながらも、一度はダウンを奪い、終盤には前に出て激しく打ち合ったものの判定負け。石澤は「谷口選手の時は、技術で圧倒的に負けていたので行くしかなかった。今はああいう戦い方もやらないといけない時もありますけど、ずっとそれだとボクの体も持たない。ボクの強みのパンチを生かすには細かいので捕まえてからと言うのはトレーナーと話してきた。それが多少はできたかなと思う」と成長に手応えを感じていた。

 今後については「まだなったばっかりなので、先のことは分からないです。とりあえず、家でおいしい物でも食べたい。クリスマスも正月もなかったので」と笑顔。だが、WBO世界6位にもつけており、この勝利で谷口の世界王座挑戦にも一歩近づき、「そういう話があれば行きますと言いたい。一番理想的なリベンジになる」と闘志を燃やした。

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