井岡一翔 判定でV4 熟練の技見せ最大8点差 アンカハスとの統一戦へ22年突っ走る

 11回、右ストレートを福永亮次(右)の顔面にたたき込む井岡一翔(撮影・園田高夫)
 防衛に成功した井岡(代表撮影)
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 「ボクシング・WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 王者の井岡一翔(32)=志成=が、3-0の判定で同級6位・福永亮次(35)=角海老宝石=を下し、4度目の防衛に成功した。自身の日本選手世界戦最多勝利数を19に更新。当初予定された、IBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との王座統一戦実現を2022年の目標に掲げた。

 “大みそか男”が熟練の技を見せてコロナ禍にほんろうされた21年を締めた。

 代役に抜てきされた強打のサウスポー福永を迎え撃った井岡。前に出て手数を出す相手に対し序盤は慎重だったが、3回から距離を詰め、固いガードとバックステップで強打をそらし、ガードのすき間を通すようにタイミング良くパンチを突き刺していった。

 6回には左フックで鼻血を出させるなど攻勢に出たが仕留めきれず。その後は粘り強い福永を攻めあぐね、決定的な場面は作れなかったが、最大8点差をつけて押し切った。

 10度目の大みそかの舞台を白星で飾った井岡は「世界タイトルマッチで勝ち続けるのは簡単なことじゃない。結果を残すことができてよかった」と安ど。「気持ちが途切れず最後まで攻めてきた」と福永をたたえた。

 アンカハスとは互いに1戦挟んで対戦することで合意しているが、敗れれば台無し。「ケガせずに終わるのが一番。リスクも背負いたくなかったし、打ち合いもしたくなかった」と慎重な戦いになったことを説明した。

 12月に念願の統一戦が中止となった時には「心に穴があいた状態。“おはよう”とか言われても反応できない」というほど動揺したが、奮い立たせたのは夫人と長男の磨永翔(まなと)君の存在。「心配させたくないと思ったし、ここで立ち止まったら今まで突っ走ってきた意味がない」と前を向いた。

 試合後にはJ1浦和から来季にJ1神戸へ移籍する槙野智章から贈られたユニホームを着用。春とみられるアンカハス戦実現へ「そこしかない」と突っ走っていく。

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