寺地拳四朗が王座陥落 10回TKOでV9ならず 矢吹が新王者「俺が世界一の男」

寺地拳四朗(左)を破り、勝利の雄たけびを上げる矢吹正道=京都市体育館(撮影・高部洋祐)
矢吹正道(左)と健闘をたたえ合う寺地拳四朗(右奥)=京都市体育館(撮影・高部洋祐)
10回、倒れる寺地拳四朗(下)=京都市体育館(撮影・高部洋祐)
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 「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(22日、京都市体育館)

 王者の寺地拳四朗(29)=BMB=が、同級1位の矢吹正道(29)=緑=に10回2分59秒TKOで敗れ、王座から陥落した。矢吹が新王者となり、寺地は9度目の防衛はならなかった。

 4回を終えた段階で2人が矢吹の4ポイント差で優勢で1人がイーブン。8回を終えた段階では、3者全員が矢吹に優勢と採点していた。

 寺地も9回に右目上のカットによる出血がありながらも猛烈にラッシュ。矢吹をロープへ追い込む場面があった。

 10回も捨て身の攻撃を見せる寺地だったが、矢吹が猛ラッシュ。ロープを背負わせて、レフェリーが割って入った。

 新王者となり、ベルトを巻かれた矢吹も、ふらふらと足取りが定まらないほどの激闘だった。インタビューに「この試合は死んでもいいと思ってトランクスに子供の名前を遺言のように入れていたが、生きて勝つことができた。(子供に向かって)俺が世界一の男やでね!」と熱く語った。

 寺地に対しては「寺地選手は想定内だったが、自分もここまで頑張れると思わなかった。また互いに絶好調の時にやりたい」と語った。「勝っても負けてもこの試合で引退するつもりだった」と明かしたが、「勝ってしまったので、改めて考えたい」と今後について語った。

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