新日本・内藤 海外出発の辻を逆エビ葬「デスティーノは簡単には出せない」

 内藤哲也の攻撃に悲鳴を上げる辻陽太=後楽園ホール
 内藤哲也(右)のキックを食らう辻陽太=後楽園ホール
 内藤哲也(上)に敗れ大の字になる辻陽太=後楽園ホール
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 「プロレス・新日本」(1日、後楽園ホール)

 内藤哲也が、海外遠征に出発する辻陽太の壮行試合で完勝した。

 前日は辻との対戦に疑問を呈していたが、この日はビッグマッチ用のコスチュームである白いスーツを着用して惜別の念を示した内藤。辻の思い切りのいいエルボーでダウンする場面もあったが、場外ラフファイトなどの老かいな試合運びで主導権を握った。

 上村も意地を見せ、ドロップキック、ジャンピングボディープレス、スピアーなど持てる技をすべてぶつけて反撃するが、内藤は厳しいエルボー攻めで追い込む。最後は上村の張り手の連打を受けきり、高角度逆エビ固めでねじ伏せた。

 試合後、内藤は辻に「アスタルエゴ、アディオス(また会おう、さようなら)」と、得意のスペイン語でお別れのメッセージ。インタビューでは「辻の気迫はすごかったね。エルボーで記憶がちょっと飛びかけたかな。それぐらい強烈だったよ」と評価した。

 続けて、辻が負けるなら内藤の必殺技デスティーノで負けたいと語っていたことに触れ、「オレにとってデスティーノは特別な技。残念ながら簡単には出せないな。いつかデスティーノを出すのにふさわしい相手となることを願っているよ。だって、彼はこれから海外遠征に出るんでしょ。この先、彼が海外で何をして、どういう姿で帰ってくるのか。もうオレの知ったこっちゃないけどね」と期待。最後は再び、「オレから一言あるとすれば、アスタルエゴ!また会おうぜ」と別れのあいさつをした。

 一方の辻は「最後にあこがれである内藤さんと試合ができてよかった。いや、違う。おれはそんなこと思っていない。結果を残せなかったのが悔しいぜ。近い将来、アンタは必ず、内藤哲也が辻陽太の壮行試合の相手でよかったと思っているはずだ」とアピール。「今日でオレはヤングライオン(新日本の若手レスラー)という船を下りる。この船は頑丈だった。ただ、進みが遅いんだよ。これからオレは、どんな困難があろうと、必ず自分1人の力で乗り越えてみせる。ここまで来られたのは新日本プロレスを始め、先輩方、そして応援して下さったファンの皆さん、そのおかげだ。本当にありがとうございました。そして、どんな荒波も乗り越えて、世界をも手にするレスラーになって帰ってくる」と、感謝するとともに、飛躍を誓った。

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