新日本・棚橋が飯伏の代役名乗り「準備できてまーす」柴田の闘魂注入でKENTA撃破

 「プロレス・新日本」(24日、愛知県体育館)

 棚橋弘至がKENTAとの一騎打ちで24分51秒の熱戦の末に勝利。誤嚥(えん)性肺炎のために10日から欠場を続け、王者の鷹木信悟に挑戦するIWGP世界ヘビー級選手権試合(25日、東京ドーム)への出場が危ぶまれている飯伏幸太の代役に名乗りを上げた。

 KENTAが、昨年11月に自身が保持していたIWGP USヘビー級王座挑戦権利証のブリーフケースを棚橋に破壊されたと主張し、弁償を求めて宣戦布告したことで実現した一戦。棚橋はKENTAのずる賢いインサイドワークに苦しめられながらも、長時間のエルボー合戦を制して流れを引き寄せる。

 そして、頭部の負傷で17年4月から欠場を続け、この日のインターネット配信の解説者を務めた柴田勝頼と柴田の盟友だったが裏切ったKENTAが得意とする串刺し低空ドロップキックを放ったが、KENTAはレフェリーを盾にして回避。このダメージでレフェリーが不在となった間に、KENTAは股間を攻撃し、棚橋に破壊されたはずのブリーフケースを持ち出して殴打した。

 しかし、そこに柴田が放送席からリングイン。KENTAを蹴り飛ばしてブリーフケースを奪い取り、グロッギー状態の棚橋にカツを入れた。これで息を吹き返した棚橋は逆襲に転じ、KENTAのブサイクへのヒザ蹴り連発を耐えると、ドラゴンスープレックスから串刺し低空ドロップキックを成功させ、ハイフライフロー2連発でトドメ。放送席の柴田と握手を交わすと、「もう1回IWGP行こうぜ、オレがバックアップするよ」とエールを送られた。

 マイクを握った棚橋は観衆に感謝すると「改めて言っておきますけど、疲れてないです。この疲れない体、あきらめない心、これからも新日本プロレスを引っ張っていきます」と力強く宣言。勝利のパフォーマンスであるエアギターを披露すると再びマイクを握り、「最後に一つだけアピールしていいですか。明日、東京ドーム大会、メインイベント、まだ飯伏が出られるかどうか分からない状態です。なので、盛大にやっておきますよ。準備できてまーす」と、高らかに代役に名乗りを上げた。

 インタビューでの棚橋は「まだどうなるか分からないけど、オレが行きます」と再度主張。25日の東京ドーム大会では試合が組まれておらず、「もっと資格のある選手がいると考える人もいるかもしれないけど、明日試合のない選手は限られているし、ほかに誰も言っていないんだったら…。自分の力でIWGPにたどり着くのが一番カッコイイのは分かっている。こういった負傷欠場、ボクも負傷欠場してほかの選手に何度も助けてもらったこともあるし、この仕事に限らず、今のこの世界、助け合って生きていかないといけないじゃん」と訴えた。

 そして、「オレはね、飯伏の選択を尊重しますよ。それだけの大舞台だから。やだ、オレはいつでもやってやりますから」と強調。「こういうのね、俗にね、タナボタっていうんですよ」と笑みを浮かべた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス