中谷正義 打倒ロマチェンコに自信 オッズ圧倒的不利も「勝って世界戦に」

 「ボクシング・12回戦」(26日、ラスベガス)

 元3団体同級統一王者ワシル・ロマチェンコ(33)=ウクライナ=と対戦するWBO同級5位の中谷正義(32)=帝拳=が8日、オンライン会見を開き、圧倒的不利の予想を覆しての勝利に自信を示した。

 世界3階級を制覇し米国の権威あるボクシング専門誌「ザ・リング」のパウンドフォーパウンド(全階級を通じたランキング)で1位に君臨していた大物と本場で拳を交える中谷。19年7月にテオフィモ・ロペス(米国)に惜敗して一度は引退を表明したものの、そのロペスが20年10月にロマチェンコから3団体統一王座を奪うと、井岡ジムから帝拳ジムに移籍して復帰し、WBOインターコンチネンタル王座決定戦でフェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)を破って大きなチャンスを手にした。

 英国の大手ブックメーカー、ウィリアムヒルのオッズはロマチェンコの勝利が1・625倍に対し中谷の勝利が8倍と圧倒的に不利だ(引き分けは21倍)。だが、中谷は「前回の2試合もそうですけど、毎回こんな感じなので。逆にボクの評価が高い方がやりにくいと思う。全然大したことないですよ」とまったく意識せず。また、ロマチェンコがロペスに敗れてからの再起戦であることを、「チャンスと思っています。向こうも自分の評価をもう一度上げるために、今までと違ったリズムになると思うので、そこをいかに自分の力に変えていけるか」とプラスに受け止めた。

 オリンピックで2連覇した高い技術を持ち“ハイテク”の異名を取るロマチェンコ攻略のカギに体格差を上げた。身長はロマチェンコの169センチに対し、中谷は182センチと13センチも上回り、「自分はこの階級では長身なので、体を生かした戦い方をしていきたい」とイメージ。ロマチェンコは今回より2階級下のフェザー級でプロデビューしていることから、「ベストの階級じゃないと思う。そこのアドバンテージはすごい大きいと思う。その差が勝敗に関係してくると思う」と強調した。

 具体的な戦い方を「ロマチェンコはサイドの動きと中に入っての(パンチの)回転の強さが驚異的なので、なるべくそこで戦わないようにしていきたい」と説明し、勝算があるかと問われると「その通り」と断言。また、同門の元世界3階級制覇王者でロマチェンコと対戦して敗れたもののダウンを奪っているホルヘ・リナレス(ベネズエラ)からは「左のサイドを取る動きが速いと言っていたので、その対処法を教えてもらった」という。

 渡米は19日の予定。「これに勝てば世界挑戦が決まると思う。しっかり勝って世界戦につながるような試合にしたい」と意気込んだ。

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