山下実優が辰巳リカ破りプリプリ奪還!さいたまSAで坂崎ユカ迎撃「東京女子が最高と証明」

 「プロレス・東京女子」(4日、後楽園ホール)

 無観客試合を開催し、東京女子の“エース”山下実優が辰巳リカを破って、プリンセス・オブ・プリンセス王座を奪還。6月6日、埼玉・さいたまスーパーアリーナでの「CyberFight Festival 2021」で元王者の坂崎ユカと初防衛戦を行うことが決まった。

 ここしばらくタイトル戦線から離れていた山下だが、やはりここ一番では強かった。4月17日の後楽園で辰巳から次期挑戦者に指名された山下は、序盤からキック連打、逆十字固めで先制攻撃。負けじと辰巳はヒップアタック連発で応戦。その後、辰巳は山下の足に的を絞り、ドラゴンスクリュー、低空ドロップキックから足4の字固めを決めて絞め上げた。1度は脱出されたが、辰巳は再び足4の字に入った。なんとかエスケープした山下は三角蹴り、コーナーでのハイキック、アティテュードアジャストメントを決めるもカウントは2。

 体勢を立て直した辰巳はスリーパー、ドラゴンスリーパー、そしてホワイトドラゴンスリーパーに移行するも、山下はロープに逃げた。辰巳は奈落式ツイスト・オブ・フェイトで追撃するも山下はキックアウト。辰巳はミサイルヒップで勝負を決めにいくも、それをキャッチした山下は強引に投げ捨てジャーマン。辰巳はヒップアタックを連発していくも、山下はスカルキックで流れを変えると、ハイキック、ソバット、そして必殺のクラッシュ・ラビットヒートを辰巳の顔面にたたき込んで3カウント奪った。山下は19年5月3日の後楽園大会で、中島翔子に敗れて同王座から陥落して以来、丸2年ぶりの返り咲きを果たした。

 この日の第4試合では、坂崎ユカ、瑞希、中島による次期挑戦者決定3WAYマッチが行われ、中島が瑞希にノーザンライト・スープレックスホールドを決めたところで坂崎がカット。そのまま坂崎がコロモガワで丸め込んで勝利。これにより、6月6日、さいたまSAでの山下と坂崎がプリプリ王座戦を行うことが決まった。

 試合後、マイクを持った山下は「私ちゃんと頭あります?壊れてないですか?首から上の感覚がなくてヤバいよ。今この手元にベルトがあるってことは、あの辰巳リカに勝ったってことで。無観客で試合をしてメチャクチャさびしい!やっぱりお客さんがいて、たくさんの声、笑顔とか、いろんな表情をしたお客さんが見えるなかで闘えるのが一番いいけど。画面の向こうで見ててくれるみんながいて、どんな状況でもリングの上で試合ができてるだけで幸せだし。生きてる感じがメチャクチャしてます。今日第1試合から一つ一つの試合、これが東京女子プロレスです!また、気軽に見に来たいとき、会いに来たいとき、また来られる状況が来たら、皆さんと一緒にいろんな空間を共有できたらいいなと思ってます」と話した。

 続けて、山下は「このベルトを獲ったということは、6月6日、さいたまSAでタイトルマッチをやることになった。その相手は今日3WAYで勝ったユカちゃん。どっかで見てるんだったら来て」と呼び掛けた。坂崎がリングインすると、山下は「私とこのベルトを懸けて、さいたまSAで。いや考えるとかじゃなくて、もう決まっているから。タイトルマッチ、私はやりたい。ユカちゃんとやりたい」とアピール。

 坂崎は「まあやろう。さいたまね、東京女子の高み。どっちが一番強いのか、決めるにはふさわしいタイトルマッチだな。勝つのはワシだけど」と言って、リングを後にした。

 最後に山下は「勝つのは私です。でもユカちゃんと最高の舞台で、何より東京女子プロレスが最高だって証明できる、最高の試合ができると私は思ってます。6月6日、必ず無観客じゃなくて、たくさんのお客さんの前でできることを願って、私はもっとチャンピオンとして強くなります。ABEMAでご覧の皆さん、WRESTLE UNIVERSEを見ている皆さん、今日は本当にありがとうございました。次は、皆さん会場でお会いしましょう」と締めくくった。

 バックステージで山下は「前哨戦でも結構やられてたし、何するかわかんないから、その前にハイキック一発入れて決めてやろうかなって思ったんですけど。簡単にいく相手でもないし、結構足も首もやられましたけど、ここでまだまだ負けるわけにはいかないので、最後は意地で取って。久しぶりにベルトも巻きたかったですし、何よりも6月6日にさいたまSAに立てるチャンスだったので、負けられない闘いに勝つことができたっていうことですかね」と試合を振り返った。

 これで3度目の王座戴冠となったが、山下は「この試合を迎えるまでメチャクチャ複雑で。チャンピオンにならないと、さいたまSAの舞台に立てないし。タイトルマッチっていう、自分が一番立ちたい最高の舞台に立てない。だけど、リカっていう最強の相手を倒さないといけない。もしチャンピオンになって、さいたまSAが決まったら決まったでどうなるんだろうって。両国(19年11月3日)でユカちゃんと中島が、大きい舞台でタイトルマッチをやってる姿を見ていた私としては、メチャクチャ大きいプレッシャーのなかで闘わなきゃいけないんだなっていうのが。先走った気持ちでしたけど、いろんな気持ちが重なって、その分今までにないタイトルマッチだったなっていうのはあります」とコメント。

 坂崎は「山下に決まったってことですけど、最後あいつマイクで『顔崩れてませんか?』みたいなこと言ってたけど、ずっと崩れてるだろ!なのに試合では人の頭を蹴って、ヒザ入れて、何なんだ!東京女子が始まってから、ずっとアイツは人の頭を蹴り続けてる!だからどんどんゆがんでいくんだよ!私がアイツの顔をキレイにしてやるから、さいたま楽しみにしておけよ」と静かに闘志を燃やした。

 一方、一世紀規模での防衛を掲げながら、4カ月で王座から陥落してしまった辰巳は「私のお守りのベルト、試合後ここに連れてくるつもりだったんですけど、奪われちゃいましたね。私も捨て身で、ホントにぶっ潰すっていう強い気持ちで挑んだのに、なんでアイツはあんなに起き上がってくるのかっていうが理解できなくて。もう誰かに解剖としかしてほしいですね。私のチャンピオンだったときは幻だったのかなとか。でも確かに幻じゃなくて、ちゃんと現実、リアルだと思うから、また獲り返して長期防衛しないとなって。長生きしないとなって思います」と肩を落とした。

 なお、「CyberFight Festival」には、東京女子から所属全22選手と、SKE48荒井優希が出場することが決まった。

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