元西武・相内誠TKO負けも格闘家続行へ「はい上がってやろうと」相手はハート評価

拳信王(左)のパンチを食らう相内誠=横浜アリーナ
拳信王(左)のパンチをもらいダウンする相内誠=横浜アリーナ
拳信王(左)のキックを食らう相内誠=横浜アリーナ
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 「キックボクシング・RISE」(28日、横浜アリーナ)

 格闘技デビュー戦となった元西武投手の相内誠(26)は、スーパーライト級(65キロ以下)でモンゴル出身のデリゲルムルン拳信王(31)と対戦。1回2分5秒、TKO負けを喫した。試合後は「ボコボコにされちゃいました。(受けた打撃は)すっごく痛かったです」と意気消沈した様子だった。

 2度のダウンは立ち上がったが、最後はパンチのラッシュでボコボコにされたところでレフェリーが止めた。1度目のダウンは相手ミドルをボディーに受けた。2度目は左ミドルキック、左パンチで倒れた。ダメージで記憶も飛んだといい、「2回目にダウンを取られた記憶がない」と首をかしげた。

 昨オフに西武を戦力外となり、昨年11月に格闘技転向を表明し、この1カ月で本格的に練習を積んだ。「野球上がりということで注目していただき『やるじゃん。こっちの道でいけるんじゃないの?』とか、ちょっとでも可能性を見せたかったが、ふがいない。『こんなんで格闘技人生やっていけるの?』と思わせてしまう試合をしてしまったのが悔しい」と肩を落とし、「このままだったら無理だなと思った。しっかりと練習を積まなきゃ、命に関わるスポーツだし、中途半端な気持ちで始めたわけではないが、時間をかけて取り組まないといけない」と危機感をあらわにした。

 ただ、格闘家続行の意思は示し、「調子に乗って新しいことに挑戦すると言ったものの、甘い世界ではないとはわかっていたし、後悔はない。今日の負けは悔しいし、はい上がってやろうという気持ちになりました」と前向き。課題についても「ディフェンスとスタミナ」と明確にし、「これを機に、時間をかけてしっかり弱点を見つけていきたいと思っている」と中長期的な視点で成長を誓った。

 相手を務めた拳信王は、相内について「(ダメージを)もらったらすぐ(心が)折れていたのを感じた」とディフェンスのもろさや経験の浅さを指摘しつつ、「パワーは感じなかったが、ハートは結構ある。気持ちは強いなとは感じた」と評価。「格闘技はまずハート。心が強いともっと強くなれると思っている。頑張ってもっと強くなって、いい試合をしてほしい」と今後へのエールを送った。

 ◆相内 誠(あいうち・まこと)1994年7月23日、千葉県柏市出身。12年ドラフト2位でプロ野球・西武に入団したが、直後に無免許運転や未成年飲酒が発覚。また、昨季は緊急事態宣言中の4月に同僚の車でゴルフに出かけ、速度超過が判明したことで処分を受けるなど、グラウンド外での相次ぐトラブルでも話題となった。1軍通算21登板で未勝利に終わり、昨オフに西武を戦力外となって野球を引退した。185センチ。

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