井上 2020年わずか1試合もIBF防衛!21年目標は4団体王座統一【一問一答】

 ボクシングのWBA・IBF統一バンタム級王者の井上尚弥(27)=大橋=が27日までに、WOWOWの収録に臨んだ。井上は4月に行う予定だったWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との統一戦が新型コロナウイルス感染拡大の影響で先送りとなり、10月31日に米国ラスベガスでジェーソン・モロニー(豪州)を7回KOで下してWBA4度目、IBF2度目の防衛を果たした。2020年を振り返りつつバンタム級のライバルたち、今後の展望などについて語った。

  ◇  ◇

 -コロナ禍の中、不安を抱えながらの1年だったと思うが。

 「こういう状況なので試合をすることができない選手もたくさんいた中、結果的に今年も試合はできたし、そこに関しては運が良かったと思う。モロニー戦の試合で入場するとき、それを実感した。試合の実現のために力を貸してくれた人たちに感謝している」

 -本来ならば4月にカシメロと戦うはずだったが、延びてしまった。

 「そのときは仕方ないなと思った。あのときは中止ではなく延期ということだったので。気を引き締め直してトレーニングしなくては、と感じた」

 -充実期ともいえる27歳。年間3試合を計画していたのにできなかった。焦り、あるいは悔しさはあるか。

 「そこまでの感情はないですね。1試合できただけもラッキーだったと思っている」

 -モロニー戦は国内外で高い評価を得ているが、自身の評価はどうか。

 「そうですね、倒したパンチは自分でも良かったと思う。でも、それまでの試合の流れの作り方であるとかの部分でいうと反省点もある」

 -あの試合の最大の収穫は。

 「ラスベガスでインパクトを残す倒し方をして勝ったこと。あのままダラダラ判定で勝つのではなく、倒しきれたことは大きな収穫だと思う」

 -課題はあるか。

 「1、2ラウンドの硬さですね。最初からリラックスして入れれば良かったのですが…。でも、1年のブランクもありましたからね。去年11月のノニト・ドネア(フィリピン)戦の1、2ラウンドはパーフェクトだった。あれが毎回できればいいのですが」

 -もう一つの課題ともいえる英会話の習得はどうか。

 「いや、それは全然です(笑)。課題を残したままです」

 -キャリア8年で3階級制覇、海外での3試合を含めて20戦全勝17KO。これらの数字には満足しているか。

 「自分が思っている以上にいいペースでこれているのかなと思う」

 -モロニー戦から2ヵ月近くたった。もうトレーニングを再開しているのか。

 「はい、トレーニングはやっています。まだテーマを決めてとかそういう段階ではなく、来年に向けて動いている感じ」

 -2021年の大きな目標は?

 「バンタム級4団体の王座統一」

 -スーパーバンタム級に上げて4階級制覇を狙うという計画は、その先ですね。

 「そういうことになりますね。階級を上げたときにどんなボクシングをするのか、自分でも興味があるんです」

 -いま、一番戦いたい相手は。

 「カシメロ。それか(WBC休養王者のノルディーヌ・)ウバーリ。ベルトを持っている選手と戦いたい」

 -カシメロとWBAレギュラー王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)が戦うかもしれないという報道がある。

 「その勝った方と戦いたい」

 -どちらが勝つと思うか。

 「カシメロは一発があるし、リゴンドーは巧い選手だし…、どちらが勝つかまったく分からない」

 -2021年は日本でも試合をしたいのでは。

 「この状況(コロナ禍)だけになかなか難しいかもしれないけれど、やっぱり日本のファンの前でも試合をしたいですね」

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