K-1・武尊、ボクシング練習で攻撃の「選択肢増えた」 藤原トレーナーはセンス評価

 「K-1」(21年1月24日、国立代々木競技場第一体育館)

 K-1ワールドGPスーパーフェザー級タイトルマッチで挑戦者レオナ・ペタス(28)=THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS=と2度目の防衛戦を行う王者の武尊(29)=K-1ジムSAGAMI-ONO KREST=が25日、都内で公開練習を行った。

 ボクシングの元WBA世界スーパーフライ級王者の名城信男らを指導し、06年にエディ・タウンゼント賞を受賞した藤原俊志トレーナーと今秋に契約した武尊。この日は、その藤原トレーナーの持つミット目がけて素早く力強いパンチをたたき込む姿を披露した。

 ペタス戦は当初11月に予定されていたが、自身が左拳を骨折したために欠場。仕切り直しの一戦へ向けて「1日も早くファンのみなさまの前、レオナ選手の前に立てるように治療に専念して復帰できるようにやって来た。1月24日には最高の状態で仕上げられるようにやっている」と急ピッチで調整し、左拳の状態については「100%じゃないかもしれないですけど、筋力的に落ちているところもあったし、それを戻している最中。それが戻れば、120%ぐらいに持って行けると思う」と話した。

 藤原トレーナーと契約したのは知り合いの紹介がきっかけで、「拳をケガすることが多かったので、攻撃という所もありますけど、技術的に拳をケガしにくい打ち方だったり、バンテージの巻き方だったり、そういう部分で、教わることがいっぱいあると思った。現役を長くやっているとケガも増えてくるし、そういうとことでも成長していけたらいいという気持ちがあった」と説明。その指導を「ボクのパンチはキックボクシングでもムエタイでもボクシングでもない、自己流だと思っている。だからよかった部分もあるんですけどだからダメだった部分もあった。そこを治すわけじゃなくて、ボク流のパンチに基礎を加える感じで練習させてもらっている。100%ボクシングの打ち方を教えてもらっているわけじゃない」と語った。

 「攻撃じゃない部分も強化されていると思う。パンチの切れも上がっていると思うんですけど、プラス前後の動きだったり、そういう部分が試合で出てくれたらいい結果につながると思う」と変化を実感。「ボクシングの技術で自分に一番足りないのはポジショニング。自分のオフェンスをするポジションでしか戦っていなかったので、今までになかったポジションに行って、打っていくパンチもあるんだなと学んで、選択肢が増えた。ワンパターンしかなかったのが、違うパターンから攻撃を始められる」と話した。

 藤原トレーナーは「飲み込みはレベルが高い。日本ランカーとかができないことをできたりしますし、器用ですね。パンチはある」と武尊のセンスを評価。ペタス戦へ向けては「ボクとしてはパンチで倒して欲しい。あの選手はボクサーとして考えると、難しい選手ではない。競技が違うので分からないところはあるが、穴はあると思う」と期待した。

 武尊はペタスの印象について「変わらない。試合が決まってからレオナ選手も試合をしていないと思うので」と話したのみ。だが、タイトルマッチということで「タイトルマッチというのは特別だし、緊張もするし、ベルト、自分の立場が奪われる恐怖と戦わないといけない。今回もその恐怖と戦っています」との心境を語った。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響と自身の骨折のため1試合しかできなかった。「来年自分が高く飛ぶために今年はしゃがんだ1年だった。試合できなかった悔しさとか、ケガした気持ちとか、世間的にもいろんなことがあった1年」と振り返り、「夜明け前は暗闇なので、来年は明るい夜明けが待っていると思う。来年は、1月の試合、最高の形で勝って、応援してくれているしてくれるファン、信じてついてきてくれる人に恩返しできる一年になればいい」と勝利を誓った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス