喜界島出身の久保が逆転TKOでMVP!ビートボックスでACEとコラボ経験

 「ボクシング・東日本新人王決勝戦」(20日、後楽園ホール)

 10階級(ライトフライ級とライト級は不戦勝)を行い、最優秀選手賞は逆転の3回TKO勝ちを収めた久保春平(23)=宮田=が受賞した。勝ち上がった12選手は全日本新人王決勝戦(来年2月21日、後楽園ホール)に出場。西軍代表決定戦は27日に行われる。

 久保の鮮やかな逆転劇だった。アンダージュニアで6冠、プロでも4戦全勝と前評判の高かったサウスポーのテクニシャン富岡浩介(18)=REBOOT.IBA=に、2回に左ストレートでダウンを奪われるなど多彩なパンチと軽快なフットワークに主導権を握られる。だが3回、「全然覚えていない。練習でやって来たことがそのまま出たのが無意識に出た」という見事な右ストレートで顔面を打ち抜くと、富岡はダウン。立ち上がろうとしたものの足がふらつき、レフェリーがストップした。

 逆転での強敵撃破に、リング上で「よっしゃー」と絶叫した久保。「周りからも富岡選手の方が強いとかいろいろと言われましたけど、応援してくれる人たちの声が力になった」と喜びをにじませた。

 人口7000人弱の鹿児島県喜界島出身で、「これで島の方々にも喜んでもらえたら」と故郷に思いをはせ、「全日本を圧勝して、日本ランクに入って、チャンピオンロードを進んで行きたい」と決意表明。最後に特技のビートボックスを披露して花道を引き揚げた。

 格闘技の経験は全くなく、喜界島では学校のサッカー部に所属。島の代表として駅伝や陸上競技の大会にも出場しており、「スタミナには元々自信がある」という。高校卒業後に働いて親に仕送りをするために上京したが、職場の先輩に誘われたのがきっかけで、宮田ジムでボクシングを始め、これまでの戦績は6勝(4KO)1敗1分だ。

 ビートボックスは上京前に独学で始めたもので、人気ラッパーのACEと路上でコラボしたことがあるほどの腕前。「島の方も応援してくれたり、電話してくれたり、島が大好きですね」と故郷を愛する23歳が次に目指すのは喜界島出身者初の全日本新人王だ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス