京口紘人が新型コロナ陽性…防衛戦前日に中止決定「本当にごめんなさい」挑戦者は涙
ボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(26)=ワタナベ=と50代のチーフセコンドが、新型コロナウイルス感染症のPCR検査で陽性判定を受け、3日にインテックス大阪で予定されていた挑戦者・同級10位タノンサック・シムシー(20)=タイ=との3度目の防衛戦が中止となったことが2日、発表された。日本で世界戦が前日に中止となるのは史上初。2人に症状はないという。
この日、大阪市内で両陣営が調印を済ませ、前日計量(上限48・9キロ)で京口48・8キロ、タノンサック・シムシーが48・7キロでともに1回目でパスしていた。
京口は結果を聞いた際、非常に落胆した様子だったという。同日午後4時44分に自身のツイッターに「本当にごめんなさい」と投稿した。中止を聞いたタノンサックは涙を流していたという。
今回陽性が判明した京口とチーフセコンド以外の関係者は陰性だったため、防衛戦のカードを除いて興行を開催することはできる状況だったが、ワタナベジムの渡辺会長は慎重を期するため、興行の中止を決めた。また、タノンサックが日本に滞在できる期間である12月31日までに、京口-タノンサックの同じカードで、事実上の延期開催をできるように目指す考えを示した。
この試合は新型コロナウイルス感染拡大後では世界で初めて海外から選手を招いて有観客で行う世界戦として注目されていた。ワタナベジムによるとスポーツ庁からは延期となった東京五輪の参考、モデルケースになるような成功を期待されていたという。