「ボクシング・ＷＢＡ・ＩＢＦ世界バンタム級タイトルマッチ」（３１日、ラスベガス）

　ＷＢＡスーパー・ＩＢＦ世界バンタム級王者の井上尚弥（２７）＝大橋＝が１０月３１日（日本時間１１月１日）、米国ラスベガスのＭＧＭグランド・カンファレンスセンターで１年ぶりの試合に臨み、ＷＢＡ２位・ＩＢＦ４位の挑戦者ジェーソン・モロニー（２９）＝オーストラリア＝に７回２分５９秒ＫＯ勝ちした。ＷＢＡ王座４度目、ＩＢＦ王座２度目の防衛に成功した。

　立ち上がりから鋭い左ジャブで圧力をかけた井上は６回に相打ちのタイミングで左フックを入れてダウンを奪う。７回に鮮やかな右ストレートのカウンターで再び倒す。まともに浴びたモロニーのダメージは大きく、立ち上がることができなかった。

　井上は５階級制覇王者のノニト・ドネア（フィリピン）に判定勝ちして優勝した昨年１１月の階級最強決定トーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ（ＷＢＳＳ）」決勝戦以来、約１年ぶりのリング。ボクシングの本場・ラスベガスでの初陣だった。

　試合は外部から隔離された“ザ・バブル”ことＭＧＭグランド・カンファレンスセンターで無観客で実施。

　当初は４月２５日にＷＢＯ世界同級王者のジョンリール・カシメロ（フィリピン）との３団体統一戦が行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期。その後、交渉が合意に至らず、ＷＢＳＳにも出場していたモロニーが対戦相手に選ばれた。

　井上の戦績は２０戦２０勝（１７ＫＯ）。モロニーは２３戦２１勝（１８ＫＯ）２敗。