「プロレス・全日本」（５日、後楽園ホール）

　ゼウスが前年優勝の宮原健斗を破り、７度目の出場にして初優勝を史上３人目の全勝で果たした。場外でのフロントスープレックス、雪崩式脳天砕きなどの荒技を繰り出して激闘を展開。終盤に宮原の必殺シャットダウンスープレックスホールドを浴びて大ピンチに陥るが、カウント２で返す驚異の粘りを発揮し、最後はバイセップスクスロージョンからのジャックハマーで葬った。

　試合後はリング上で「特にマイクでしゃべることはないけど、言葉で表すならありがとう」と謙虚に喜びを表したゼウス。１７日の地元大阪大会では三冠ヘビー級王者・諏訪魔への挑戦が予定されており、次の目標は「三冠ですよ」と定めた。

　１８年に宮原から同王座を奪取するも、防衛１度で奪回された。「あの悔しさはいつも持っている」と、この日もその試合の映像を見たという。「絶対三冠王者になって、次は防衛を重ねたい」と、長期政権を築くことを誓った。