東洋・AP・日本3冠の吉野、世界へ「本当に重要な試合」挑む細川「勝てれば日本卒業」

 「OPBF東洋太平洋・WBOアジアパシフィック・日本ライト級タイトルマッチ」(3日、後楽園ホール)

 前日計量(上限61・2キロ)が2日、都内で行われ、3冠王者の吉野修一郎(28)=三迫=と、OPBF東洋太平洋ライト級8位・WBOアジアパシフィック同級2位・日本同級2位の挑戦者の細川バレンタイン(39)=角海老宝石=は、ともに1回目に61・2キロでパスした。

 12戦12勝(10KO)で8連続KO勝利中と快進撃を続ける吉野は「バッチリです」と調整に手応え。世界的に層の厚いライト階級でWBC世界15位、IBF世界15位、WBO世界11位につけており、勝てば世界に一歩近づくこの戦いを「本当に重要な試合。これに勝てば先が見えると思う」と位置づけた。

 細川については「知名度もあるし、強い」と、元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(横浜光)とともに、対戦を希望していた相手。「ボクのスタイルに合わせて戦略を変えてくると思うので、対面してから、どうつぶしていくか考える。理想はボクに何をやっても通用しない、圧倒的なボクシング」と戦いをイメージした。

 6日には長男が1歳の誕生日を迎える。計量後は新型コロナウイルス感染拡大防止のためホテルに分離されるため、長男に会えない一夜を過ごすことになり、「さみしいですね」と話しながらも、「あしたはパパのパワーを見せようと思います」と、白星をプレゼントすることを誓った。

 一方の細川は元日本スーパーライト級王者で、勝てば3冠だけでなく日本2階級制覇もかかる。スーパーライト級時代には減量をしておらず、1階級下の今回も甘い食べ物を控えた程度で「影響はほとんどない」と計量は楽々突破。3月に豪州で予定していた試合が中止となり、その後に浮上した吉野戦も8月にようやく決まるなど、新型コロナウイルスにほんろうされた感があるが、「1月からずっと練習しかしていない。こんなに1つの試合のために練習したことはない」と影響は少ないことを強調した。

 この試合の位置づけについては「ボクシングをやっていることに喜びを感じている。それが一番のモチベーション。特別な意味づけはない」と話しながらも、「ボクサーであるかぎり、みんな頂を目指している。ボクだって世界チャンピオンになりたい。吉野選手に勝てれば日本卒業でいいかなと思っている」と先を見据えた。

 吉野については「ミスが少ないボクサー。ボクの経験上、ミスがないのは、どれだけ鍛錬してきたかが反映されている。そういうボクサーは強い」と評価。「ボクは熱い試合しかできない。殴られると思うし、殴られたら殴り返す。注目度の高い試合で、ボクはエキサイティングな試合を期待されていると思うので、期待を外さないようにしたい」と激闘の覚悟を示した。

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