岩佐亮佑が世界王座復帰 敗戦糧に11回TKO「ボクシング人生で一番うれしい」
「ボクシング・IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦」(7日、ニューヨーク)
IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦は7日(日本時間8日)、ニューヨークで行われ、同級1位の岩佐亮佑(29)=セレス=が同級3位のマーロン・タパレス(27)=フィリピン=を11回TKOで下し、王座復帰を果たした。岩佐が11回に左ストレートでダウンを奪うと、タパレスは立ち上がったがレフェリーが試合を止めた。岩佐は27勝(17KO)3敗、タパレスは33勝(16KO)3敗。正規王者のダニエル・ローマン(29)=米国=が負傷で試合を行えず、暫定王座決定戦が実施された。
11回、「手応えがあったのはあの一発だけ」と振り返った強烈な左ストレートをたたき込んだ。レフェリーが試合を止めると、岩佐は所属ジムのセレス小林会長とともに喜びを爆発させた。「ボクシング人生で一番うれしかった」と笑みが絶えなかった。
敗戦を糧にした。これまでの試合で前に出すぎてカウンターの餌食になったり、逆に警戒して出られなかったりしたことを反省。「それほどでもなかった」というタパレスのパンチを見極める。そして「プレスをかけながら、バランスよくできた」という言葉通り、リズムをつかんでいった。
過去3敗していたサウスポー対策として、打たれても中に入って相手の動きを制することを徹底した。「もう文句ないでしょ。克服です」と断言した岩佐が次に見据えるのは正規王者ローマンとの統一戦。大きく期待が膨らむニューヨークでの復活となった。