「パンクラス・パンクラス３１１」（８日、新木場スタジオコースト）

　第２代ストロー級クイーン・オブ・パンクラシスト、ヴィヴィアニ・アロージョ（ブラジル）の米ＵＦＣ参戦に伴い実施された暫定女王決定４人トーナメントの決勝戦５分５回戦が行われ、デビュー１６年目の大ベテラン・藤野恵実（３９＝ファイトファーム）が新鋭チャン・ヒョンジ（２５＝韓国）を破って悲願のベルトを巻いた。

　１回は藤野がプレスし続けてのパンチの攻防に終始するも双方、決定打はなし。２回、右をヒットさせた藤野がもろ差しから金網に押し込み、体勢を入れ替えたチャンの首を抱えて膝を入れていく。

　３回、藤野は組み付いてくるチャンの首を再びとらえ、膝を連打。バックに回ってリアネイキッドチョークで絞め上げると、しぶとく抵抗していたチャンが諦めてタップした。

　ベルトを巻かれた藤野は顔をクシャクシャにし、右の目尻をぬぐった。「まだよくわかんないですけど、行きました！あっち側（チャンピオン）に私も入りました」と喜ぶと、仲間に涙ながらに感謝。「ババア、なめんな！」と決めゼリフを絶叫した。