クロフォード最終回TKO勝ち 計量乱闘時“外した”高速右フック連発

 「ボクシング・WBO世界ウエルター級タイトルマッチ」(13日、オマハ)

 注目の無敗対決が米国ネブラスカ州オマハのCHI・ヘルスセンターで開催され、王者テレンス・クロフォード(31)=米国=が12回2分42秒TKOで、元WBA世界スーパーライト級暫定王者で同級10位のホセ・ベナビデス(26)=米国=を下し、初防衛に成功した。

 3階級を制しているクロフォードが33戦全勝(24KO)、ベナビデスは27戦全勝(18KO)と無敗の両者。前日の計量時にはフェイスオフでベナビデスに押し飛ばされたクロフォードが素手で高速の右フックを放つ乱闘騒ぎを起こした。これはベナビデスが寸前のところでスウェーでかわしたが、クロフォードは試合を盛り上げるためにわざと外したのではなどとの声も上がり、注目度は増していた。

 スイッチヒッターのクロフォードはほぼ左構えで戦い、正面を向いて構えるベナビデスをポジションとスピードで寄せ付けない。2016年8月に犬の散歩中に暴漢に両足を銃撃され、1年半のブランクをつくったベナビデスはフットワークがなく、突破口を見いだせない。

 クロフォード優位の展開は変わらぬまま最終回へ。残り50秒を切ったところで打ち合いとなり、クロフォードが斜め下から打ち上げる右アッパーカットを見事に決めた。ベナビデスは横転するようにダウン。何とか立ち上がったが、クロフォードが計量時に“空振り”した右フックをここで連発し、レフェリーが試合を止めた。

 ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)とともにパウンド・フォー・パウンド首位の座を争うクロフォードは6月にジェフ・フォーン(オーストラリア)に9回TKO勝ちして獲得した王座の初防衛に成功。1万3323人満員の地元・オマハの大観衆に応えた。今後はIBF世界同級王者エロール・スペンス(米国)を筆頭候補に、さらなるビッグマッチが待たれる。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス