全日本、輪島さん追悼セレモニー 渕は涙こらえ「楽しい思い出しかない」

 「プロレス・全日本」(10日、後楽園ホール)

 大会開始前に、8日に70歳で死去した元大相撲横綱で全日本所属レスラーだった輪島大士さんの追悼セレモニーが行われた。渕正信(64)が遺影を持ち、全出場選手も総出で10カウントゴングに合わせて黙祷をささげた。

 現所属選手で唯一、レスラー時代の輪島さんを知る渕は「早いよね。20年以上会ってないけど、元気で散歩してるという話も聞いたので驚いてます」としんみり。「3年間、一緒にやったけど印象が強くて。食事をごちそうになったし飲みにも行ったし、今思えば楽しい思い出しかない。大横綱なのに普通に接してくれたし、入団時から一からやり直す覚悟が見えて練習量もすごかった。へたくそだったけど胸を打たれました」と記憶を振り返った。

 今年は馬場元子さん、ブルーノ・サンマルチノさん、マサ斎藤さんらプロレス関係者の訃報が相次いでおり、「今年は多いね、悲しい別れが。本当にさびしい」と、涙をこらえながら話した。

 また、社長の秋山準は現役時代に接点はないものの、食事などをともにしたことがあるという。「すごく優しい。いつも朗らかで、楽しい方。悪く言う人はいないんじゃないですか」と、輪島さんの人柄をしのんだ。

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