ＷＢＯ世界フライ級王座を獲得し、世界最速タイ１２戦目での３階級制覇を成し遂げた田中恒成（２３）＝畑中＝が２５日、名古屋市内で一夜明け会見を行った。

　腫れ上がった両目をサングラスで覆った田中は、木村翔（２９）＝青木＝を１２回判定で下した激戦を振り返り「『いい試合だった』『感動した』と会う人、会う人が言ってくれたのでうれしい。（木村と）試合ができて本当に良かった」と喜びをかみしめた。

　「あれだけ打ち合っても最後まで動けて、スタミナも気持ちも持続できたのが良かった」と成長を実感するとともに、「練習してきた動き、テクニカルな部分を交ぜてやれるのに、試合でそれを表現できなかった。気持ちだけで勝負にいってしまった」と反省点も挙げた。

　今後について所属ジムの畑中清詞会長（５１）は「まずは（田中の）メディカルチェックから始めます。予定は未定」としながらも、初防衛戦での他団体王者との統一戦に「可能性はあるでしょうね」と言及した。

　田中は「そう遠くない将来に（スーパーフライ級に）階級を上げることになる。それまで負けないように防衛を続けたい」と、４階級制覇に挑む構えを見せ、将来的な５階級制覇についても「無理に目標を立てているつもりはない。いけると思っている」と強い意欲を示した。