「ボクシング・東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ」（１７日、後楽園ホール）

　ＯＰＢＦ東洋太平洋フェザー級（リミット５７・１キロ）タイトルマッチの前日計量が１６日、都内のＪＢＣで行われ、３度目の防衛がかかる王者の清水聡（３２）＝大橋＝、挑戦者で同級１０位の河村真吾（２８）＝堺東ミツキ＝はともに１回目に５７・１キロでパスした。

　清水は猛暑の中での調整だったが、酸素カプセルに入ったり、ロードワーク後のアイシングなど体のケアを意識したことで「仕上がりはめちゃくちゃいい」と手応え十分。

　７月の西日本豪雨では岡山県総社市の実家が車庫だけ残してすべて流される災難に見舞われた。家族は無事だったものの、練習にも身が入らなくなり、数日後に帰省して跡形もなくなった実家を見たときには「ぼう然とした」とショックを受けた。

　だが、帰省中に総社市長にあいさつに行くと、「清水君は頑張って総社に元気を下さい。世界チャンピオンになったら市をあげてパレードするから」と激励されたことで気持ちを切り替えることができたという。「勝って少しでも元気を。ボクにできるのはそれだけなので」と誓った。

　また、ロンドン五輪銅メダリストでもある清水の古巣アマチュアボクシング界の問題が日本を騒がせていることには、「ノーコメントで。勘弁して下さい」と苦笑しながら去っていた。