「ボクシング・ＷＢＯ世界スーパーバンタム級王座統一戦」（２８日、フィラデルフィア）

　米国・フィラデルフィアのリアコウラス・センターで開催され、同級暫定王者のアイザック・ドグボエ（２３）＝ガーナ＝が１１回１分３８秒ＴＫＯで同級王者のジェシー・マグダレノ（２６）＝米国＝との無敗対決を制し、王座を統一した。

　２０１６年１１月にノニト・ドネア（フィリピン）を空転させて王座を奪ったマグダレノは総合力でこの階級トップとも見られていたが、アフリカから乗り込んできた暫定王者の強打に沈んだ。先制したのはマグダレノだった。サウスポーの正規王者は初回１分３０秒過ぎ、押し込まれながらもロープ際で左から右フックを返し、ダウンを奪う。しかし５回開始直後、今度は暫定王者が強烈な右フックでマグダレノをなぎ倒す。以降、厳しい戦いが続いたマグダレノは１１回にボディーからの左右連打で座り込むようにダウン。何とか再開に応じたが、再び連打からの右フックでダウンすると主審が試合を止めた。

　マグダレノが左手首負傷で休養中だった今年１月に暫定王座決定戦が開催され、ドグボエがセサール・フアレス（メキシコ）に５回ＴＫＯ勝ちして戴冠。ガーナが生んだ元世界２階級王者のアズマー・ネルソン氏をほうふつとさせるパワフルな攻撃と強打で１９戦全勝（１３ＫＯ）と快進撃を続ける。

　プロ転向前には２０１２年ロンドン五輪のバンタム級に出場。１回戦で現東洋太平洋フェザー級王者の清水聡（大橋）と対戦し、９－１０で惜敗している。清水は銅メダルを獲得した。

　初黒星を喫したマグダレノは２６戦２５勝（１８ＫＯ）１敗となった。