「ボクシング・ＷＢＯ世界ミニマム級タイトルマッチ」（３月１８日、神戸ポートピアホテル）

　ボクシングのＷＢＯ世界ミニマム級王者・山中竜也（２２）＝真正＝が１７日、神戸市内で会見を行い、３月１８日に神戸ポートピアホテルで同級４位モイセス・カジェロス（２８）＝メキシコ＝を相手に初防衛戦を行うことを発表した。

　１・１７－。神戸のジムに所属する世界王者として、この日に発表することにこだわった。「少しでも勇気、感動を与える試合ができれば」。阪神・淡路大震災の年の４月に生まれた王者が、２３年の年月に思いをはせた。

　堺市生まれだが、真正ジムに入門して１０年、神戸の震災復興記念公園や市街地を走り込んできた。震災当時の映像を見るたびに「あそこから今がある。すごいなって思う」と、力強く復興した街から力をもらった。

　世界王座を奪取した昨年８月に左眼窩（がんか）底骨折を負い、戦列を離れていた。ブランク明けで強打を誇る難敵を迎えるが、「圧倒して勝ちたい」ときっぱり。約４年ぶりに開催される神戸での世界戦。復興の思いを拳に込め、港町に恩返しの白星を贈る。