比嘉が具志堅越え初防衛でTKO勝ち 井岡との統一戦熱望「実現させたい」

 「ボクシング・WBC世界フライ級タイトルマッチ」(22日、両国国技館)

 WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(22)=白井・具志堅スポーツ=は挑戦者のトマ・マソン(27)=フランス=に7回TKO勝ちし、初防衛に成功。これでデビューから14連続KO勝利の完全王者は、WBA同級王者の井岡一翔(28)=井岡=との統一戦実現を熱望した。WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(25)=BMB=は、同級1位の元世界王者ペドロ・ゲバラ(28)=メキシコ=に2-0で判定勝ちし、初防衛に成功した。序盤はリズムをつかめずに苦しんだが、徐々にペースをつかんで見事に逆転勝利を飾った。

 記録ずくめのV1だ。タフな挑戦者を7回TKOで退け、比嘉は「倒せてよかったです」と安どの表情。デビューから14戦連続KOの日本記録に並ぶとともに、日本記録の15戦連続KOに王手。所属ジムの具志堅用高会長ら過去6人の沖縄出身世界王者のだれもが果たせなかったKOでの初防衛も成し遂げた。

 KOキングも、これまでダウン経験がなく、ガードを固めて慎重に戦うマソンを攻めあぐんだ。それでもガードをこじ開けるようにボディー、アッパーと下から上への連打で圧倒。そして7回、出血したマソンの右目に左ストレートがヒット。たまらずヒザをついたマソンはドクターチェックを受け、そのまま試合終了が告げられた。

 愛弟子の快勝に具志堅会長も大喜び。リング上で「初防衛戦は苦戦すると思ったんですけど、今日最高の試合をしてくれましたね」と比嘉を抱きしめた。比嘉は「あと一丁で15(戦連続)KOなので、そこを目指して頑張ろうと。統一戦よろしく願いします。大みそかでも構いません」と、WBA同級王者の井岡一翔にテレビ越しに呼びかけた。さらには、退場時に世界的プロモーターのボム・アラム氏から「グッド・ファイター」と握手を求められたという。

 減量との闘いがつきまとう比嘉にとって、フライ級のこだわりは井岡戦だけ。「ボクがボクシングを始める前からチャンピオンだった。テレビで井岡さんの試合を見て、その後(に流れた)会長のVTRでボクシング人生が始まった」という。

 次戦について、具志堅会長は「井岡戦ができれば一番いい。本人がいいなら大みそかも」と話せば、比嘉も「長期間空くと減量がきつくなるので。わがままですけど実現させたい」と年末決戦を熱望する。KO記録と統一戦、“カンムリワシ2世”から目が離せない。

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