田口V6!攻め続けて完勝 試合後に改めて田中との統一戦“約束”
「ボクシング・WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(23日、大田区総合体育館)
同級王者・田口良一(30)=ワタナベ=は同級1位ロベルト・バレラ(コロンビア)に9回TKO勝ちし、6度目の防衛に成功。WBO同級王者・田中恒成(22)=畑中=との統一戦実現に意欲を示した。
9回、田口はゴングと同時に襲いかかり、バレラをロープ際に詰めた。右ストレートからアッパー、さらに連打をまとめてフィニッシュ。レフェリーが試合を止め、王者は右拳を突き上げてリングを回った。
徹底的に攻め、主導権を握り続けた。「前回がふがいなかったから」と期するものがあった。「8回でスタミナを使い尽くすつもりだった。9回からは気迫でいこう」と決めていた。
「1回にボディーが効いたと思った」と、右アッパーから左ボディーのコンビネーションを執ように打ち込んだ。相手のスイッチも問題にしなかった。「(心が)折れかけているのが分かったけど…ボディーで倒したかった」と完勝にも悔しそうだった。
試合後、放送ゲストのWBO王者の田中恒成がリングに上がった。「最強の相手と思いました。試合ができる時が来ると信じています」と改めて統一戦を申し込まれた。
田口も「ファンが見て面白い試合になると思う。年末にも実現したい」と応じた。かねて「団体が4つあって(ライトフライ級は)日本人王者が3人いるので、ファンも誰が強いか分からない。統一戦に勝って初めて世界一と言える」と「最強王者」への思いは強い。田中が9月の防衛戦をクリアすれば、統一戦の交渉は一気に進展する。
30歳となり、ボクサーとして新たな局面を意識している。「毎回が勝負と思ってやってきましたけど、今年は本当に勝負の年だと思う」と、田中との大一番を見据えた。