人妻女子大生チャンプが初防衛戦 好川菜々「新鮮な気持ち」

 「ボクシング・WBO世界女子フライ級タイトルマッチ」(29日、国際障害者交流センター)

 調印式と前日計量が堺市役所で行われ、王者の好川菜々(38)=堺東ミツキ=が50・8キロのリミットで、挑戦者で同級1位のモンセラット・アラルコン(23)=メキシコ=は200グラムアンダーの50・6キロでともにパスした。戦績は好川が8戦7勝(4KO)1敗、アラルコンが13戦8勝3敗2分け。

 好川は「新鮮な気持ちで試合を迎える。チャンピオンとして違った空気を感じている」と心境を語った。昨年10月9日に2度目の世界挑戦で、当時8戦8勝と無敗を誇っていた李恩惠(韓国)を2-0の判定で破り、悲願の世界王座を奪取。今回が初防衛戦となる。

 2月に敢行した1週間の石垣島合宿で体を大きくしてパワーアップを図ったため、今回は過去を上回る約6キロの減量となったが「今までにないくらいスムーズで、体調は万全。早くハンバーグが食べたい」と、試合前日の恒例となっている“勝負メシ”を明かして笑いを誘った。

 相手のアラルコンはロングフックを武器とする右ボクサーファイターで、スペイン語でダッシュやラッシュを意味する“ラヤ”のニックネームを持つ攻撃的なボクサー。

 好川が15年にメキシコ合宿を行った際に面識があり、現在もフェイスブックでもつながっているという。「昨日も『試合のチャンスをくれてありがとう。あなたの国はとても綺麗ね』とメッセージが届いた。対戦が決まって、運命を感じる」と噛みしめるように話した。

 アラルコンはミニマム級から階級を上げてきたこともあり、身長は好川が12センチ高いが「リーチ差を使えばメリットになるが、彼女の距離になるとデメリットにもなる。主導権を握れるかが鍵になる」と表情を引き締めた。

 地元大阪で臨む防衛戦に向けて、「女子ボクシングも技術があるというとことを見せて(所属ジムの)堺東の指導力を見せたい。そうすることで支えてくれた人たちにも光が当たり、報われることになると思う。勝ちはもちろん、内容も意識する」と力を込めた。

 夫でトレーナーの野上真司氏(42)とは4月から近大通信教育学部短期大学部に入学。“人妻女子大生チャンピオン”となった好川が夫婦の絆でベルトを死守する。

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