藤本京太郎がアジア人初の東洋太平洋ヘビー級王者
「ボクシング・東洋太平洋ヘビー級王座決定戦」(14日、後楽園ホール)
同級1位の藤本京太郎(角海老宝石)が同級2位のウイリー・ナッシオ(豪州)を3-0の判定で下し、同王座2度目の挑戦でアジア人として初の東洋太平洋ヘビー級王者となった。
「めちゃくちゃ強かった。15キロ差もある怪物に追われるのはしんどかった」。そう振り返る通り、1回からプレスをかけてくる相手に距離大きく取ってリングを大きく回り、打っては下がる作戦をとった。2回には右フックでダウンを奪取。6回には右ストレート、左フックから連打でグラつかせたがここは「しんどかった」と詰めなかった。
終盤に反撃され、特に最終12ラウンドは危険な場面もあったが何とかしのぎきった。「世界を取った小国君とジムのために勝たなければならないと思っていた。これで勝ったら体がどうなってもボクシングを辞めてもいいつもりだった。格闘技から始めて東洋王者になるのに5年かかった。こんなことができると思ってほしい」と並々ならぬ決意だったとを明かした。
陣営は今回、スパーリングパートナーとして、元同級王者のソロモン・ハウモノ(豪州)を約2週間招へい。12年の大みそかに無残な5回TKO負けした相手をあえて起用したことについて、萩森健一マネジャーは「一種の逆療法として期待している」と話していたが奏功した。同マネジャーは「今後はWBOアジアパシフィック王座を獲得して日本、東洋太平洋王座との三冠を目指します。その後はクルーザー級に転級する可能性もあります」と話した。