最高齢、39歳の日本王者・野中悠樹が6度目防衛に成功
「ボクシング・日本スーパーウエルター級王座10回戦」(29日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
日本男子ボクシング最高齢の日本王者・野中悠樹(39)=井岡弘樹=が同級2位・切間康裕(31)=折尾=を10回2分3秒TKOで下し、6度目の防衛を果たした。
ベテランの老かいさでポイント有利に最終ラウンドまで運ぶと、「会長が『行こう』と言ってくれた」と10回、狙いにいった。左を効かせ、ダメージを与えると猛ラッシュ。レフェリーが割って入り、7戦ぶりKO勝利となった。
元世界2階級王者の井岡弘樹会長は初の自主興行でメインが見事に締めた。「KOできたのが収穫。前半でポイントは取っていたし、完ぺきに近い。100点を上げてもいい。もう一歩上の世界へ挑戦権をもらえるように。アメリカにも行く、これで終わりじゃない」と大喜びした。
39歳、王座陥落なら即“定年”で現役引退となる中、衰え知らず。WBO、IBFで世界ランクに入り、あとはチャンスを待つのみ。「スタミナは大丈夫。世界を見据えてやっているので。いつチャンスが来てもいいように準備していく」。背水の陣の中、来年は世界の舞台を見据えた。
勝利の会見には井岡会長と親交あるボートレース界のレジェンド、松井繁(47)が同席。会長が「松井さんのおかげ、松井さんがいたからKOできた」と勝負師のパワーに感謝。松井は「アメリカに行くなら是非、僕も。旅費をつくって応援に行きたい」と笑っていた。