【緒方監督×安仁屋氏のカープ愛対談3】今年は勝ってシーズンを終われるように

 今季5年目の指揮を執る広島・緒方孝市監督(50)とカープOB会長でデイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(74)が、恒例の新春対談を行った。昨季は球団史上初のリーグ3連覇を達成した。今年は35年ぶりの日本一が最大の目標だ。カープを愛する2人が熱く語り合った。以下は最終回となる、その3。

  ◇  ◇

 -秋季キャンプを見て、今季に期待が持てそうな投手は。

 緒方「名前は出さないけど、何人かいる。みんなにチャンスをあげようと思ってる。オレがオレがという気持ちでチャンスをつかんでほしい。今までの実績は関係なしに、また一からの競争という中でやってもらうんで」

 安仁屋氏(以下、安仁屋)「ライバル意識を持ってやったらいいよね」

 緒方「うちは若い子が多く、年も近いのでね。刺激し合って切磋琢磨(せっさたくま)しながらやれば、相乗効果で力を付けてくると思うし」

 安仁屋「チーム内にいいライバル意識を持って戦う相手を見つけろ、といつも言いよったね。僕が活躍できたのも最初、西川(克弘)という選手がいたからだ。当時ドラフト制度はなかったけど、ドラフト1位みたいな感じで契約金1000万円で関大中退から入ってきて、その西川には絶対負けたくないと。契約金で負けとるから給料だけは勝ちたいと思って頑張った。追い越したら今度は外木場が出てきた。後輩だから絶対に負けたくないと。チームにライバルを置いて目標を立ててやっとった。それが良かったんじゃないかな。今もそう。大瀬良にしても九里にしても、みんな同じぐらいの年齢だし、たぶん口には出さないけど、気持ちの中ですごく戦っとると思う」

 緒方「あいつには負けんというね」

 安仁屋「野手で言えばセンターライン。去年までは同級生が3人おった。これが一番刺激になってたと思う。田中、菊池、丸、安部も。口には出さんけどものすごく意識して、『あいつがやったら、よっしゃ今度はワシがやっちゃる!』というのをね。良い方にいったら、ものすごく強くなると思うんよね。去年は高橋大が沖縄キャンプに行く前に日南でホームランを打ってアピールしたよね」

 緒方「1打席でつかみましたもんね。不思議とああいうことがあるからね。やっぱり練習してるし、努力してるし、チャンスをつかむというのはものすごく大事なこと。ただ一回だけじゃないですからね。シーズンに入ってからも毎日がチャンスであり、勝負の場なんでね。それを逃さないだけの力をどんどん練習して身につけてほしい。投手、野手限らず頑張ってほしい。その思いだけです」

 -このオフ、巨人はすごい補強をした。

 緒方「相手を見てもね。毎年言ってることだけど、一年で変わるチームだし、その前もたくさん獲っているから。相手を意識するんじゃなくて、いかに自分たちの野球をやるか、その上でしっかり一試合一試合シーズンを戦っていくか、そこが3年続けて結果に結びついているところなんで、相手に目を向けてもしょうがない。選手の頑張り、努力、チャンスをつかむというところでカープの野球をやるという意識でやってくれたらいい」

 安仁屋「去年3連覇したので、今年はまずは4連覇…」

 緒方「去年3連覇したけど、日本シリーズで最後悔しい思いをしてるし、3年続けてマツダスタジアムで負けて一年が終わってるんでね。今年は勝ってシーズンを終われるようにしないと。そのためにまずリーグ優勝を念頭に置きながら、その先に日本一がある。2月から(春季キャンプで臨時コーチを務める)安仁屋さんには本当に頑張ってもらわなくちゃいけない!」

 安仁屋「ハッハッハ」

 緒方「選手だけじゃなくて、安仁屋さんにもしっかりこのオフ体調を整えてもらって」

 安仁屋「分かりました。頑張ります」

 緒方「日南、沖縄。キャンプは非常に長いですからね。朝から日が沈むまで、ずっと頑張ってもらわなくちゃいけない。よろしくお願いします」(終わり)

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