【回答者・松野明美】職場の人間関係に悩む女性

 【聞きたい】仕事が長続きせず、転職を繰り返しています。大学を出て、資格もいくつかあります。仕事自体を苦にすることはほとんどないのですが、人間関係でイヤなことがあると、会社に行く気力がなくなってしまいます。我慢すべきなのはわかっているのですが…。(35歳・女性)

 【答えます】人生やっぱり、山あり谷あり。苦しいことがあって当たり前なんです。

 私は現役時代、ニコニコドーというチームで走っていましたけど、強くなると批判が出てくるんですよ。「カメラマンは明美だけ写して…」「明美ばっかり取材されて…」。会社では時計・宝石売り場にいましたが「お客さんは明美ちゃん見に来るけど、売り上げには全然ならんよ」と言われたり。まだ19、20歳でしたから傷ついて、休み時間によくトイレで泣いていました。

 解決するには、走ってさらに結果を出すしかなかった。嫉妬やねたみを1つ2つ、いや3つ越えたぐらいで、やっと「明美は別だから」と認められるようになりました。「明美ばっかり」と言ってるうちは伸びませんが「私たちも頑張りましょうよ」という声が出始めてからは、チームも伸びました。そこまで3年かかりましたね。

 こういうことは、たくさんあると思います。世の中生きていくため、給料もらうためには、苦しいことの方が多いです。でもずっと苦しいばかりじゃありません。人のせいにしないで、自分で頑張って!苦しみを乗り越えてこそ、後で良かったなあと思えるんです。

 相談の方は仕事がお好きで頑張っているからこそ、人間関係など苦しみも多いのでしょうね。やめるのは簡単ですが、もったいないですよ。これは「戦」だと思って、頑張って続けていただきたい。そのうち、つらいことがあっても、これでもっと喜びや感動を味わえるんだ、と前向きに捉えられるようになりますよ。苦しみよ来い!お互い、つらいことを平気でポンポンはねのける「鉄の女」を目指しましょう!

 ◆松野明美(まつの・あけみ)熊本県出身、49歳。88年ソウル五輪女子1万メートル出場。引退後の01年に結婚、2児の母。現在は熊本県議会議員。講演、タレントなど多方面でも活躍。デイリースポーツ陸上評論家。

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