時代の変化にみる職業事情

 子どもたちの憧れの職業に“ネット系職人”が上位に上げられる昨今。ハイヒール・リンゴは「趣味ではなく仕事なのよ?」という正直な気持ちを吐露する。その一方で、これまで「当たり前」に存在していた職業がなくなる一方で、新しい仕事がどんどんできていることから、子どもたちの憧れが向くことにも納得する。また自身が“お笑い”を職業にしていることに「好きな仕事も、楽しいことばかりじゃない」とキッパリ。「苦労もあれば、努力もすることはどんな仕事であっても同じ」と仕事に対する姿勢も明かした。

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 子どもが憧れる職業の上位に、YouTuberやインスタグラマーが挙げられます。私たちの年代はそれらの“ネット系職人”の職業を聞くと、思わず趣味でなく「仕事」なのよ、大丈夫なの?と思ってしまう。でもよく考えてみると、写真の現像を素早くしてくれる「町の写真屋さん」や商店街の印刷屋さんがこんなに姿を消すなんて、固定電話がここまですたれるなんて、思ってもみなかった。昔は当然あった職業が成立しなくなっているいま、私たちが考えつかなかったような職業が新しくできても当然ですね。

 アナリストやファンドマネジャーなんかも、昔からあった職業じゃない。バブルのころに、とある北新地のママが「カタカナの会社には売掛しない」と言っていたことがなつかしく思い出されます(笑)。終身雇用も崩れ、時代はどんどん変化している。ある一定に特化したニッチな仕事もどんどん増えてくるでしょう。

 最近は、仕事上でも個人情報を厳しく管理し、プライベートを公開しないことも当たり前になっています。ところが逆転の発想で、あえて個人情報を公開することで仕事を成立させている人もいるようです。

 聞いて驚いたのは、ある何でも屋(便利屋)さん。その何でも屋さんには、買い物から電球の取り換えまで、日常の雑事をお願いします。自宅に来てもらうのだからどんな人か分かった方がいいけど、いまは個人情報に厳しい時代。ところがその何でも屋さんは、自宅や家族、学歴など公開できるプライベートを公開して「私はこういう人間です。妻と子を養わなければいけない。信用してください」という手法。逆転の発想ですね。

 一方でそうしたサービスを利用する側にも、気を付けることがあります。定期的にお掃除サービスを利用している知人は、利用前にお金や貴重品を無造作に晒(さら)さない。鍵のある部屋に入れておくそう。相手を信用するとかしないとかではなく、気持ちよく仕事をしてもらうためのマナー、気配りの一つなんですね。

 世間にはいろんな職業があり、新しい仕事も生まれてきている。私もよく「好きなことを仕事にしてていいね」と言われます。だけど好きな仕事も、楽しいことばかりじゃないんです。苦労もあれば、努力もする。それはどんな仕事であっても、同じじゃないでしょうか。「好き放題しゃべってるね」とも言われますが、私もこう見えて、いろいろ気を使っているんですけどね(笑)。

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