自虐はOK…他虐はNO!「日本人の文化」は難しい

 日本人は謙遜することが多い。日々の生活で謙譲語が使われ、自虐もよしとする。ハイヒール・リンゴはそれらは「『日本人の文化』とさえ思う」と語る。その一方で、事実であっても、表現の仕方一つで悪口にも聞こえることもあり、「自虐」はOKだが、その事象を全般に当てはめる「他虐」には厳しい。そんな風潮に「お笑いに関しての他虐と自虐は、もう少しおおらかになってもいいんじゃないか」と呼びかけた。

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 「身に余る光栄」とか「つまらないものですが」とか日本人って謙遜や自虐をよしとする国民性。謙譲語などへりくだった表現は「日本人の文化」とさえ思います。

 そして今『翔んで埼玉』というふるさと自慢ならぬ、ふるさと自虐満載の映画が大ヒット。私は大阪の枚方市出身で市のPR大使を務めさせていただいているのですが…ほら、この表現の仕方ね(笑)「PR大使やってます!」って言ったらむちゃクレーム来るのよ。あくまで「務めさせていただく」のが日本人の表現、大人の証し。

 地元にある遊園地「ひらかたパーク」は、「ひらパー」として自虐ネタCMを次々と打ち出していて、それを地元民はとても喜んでいるんです。島根県と鳥取県は合同で「ランキングのビリ争いでは日本一」といったような自虐カレンダーを出しましたが、これも話題になりましたね。ところがこの自虐に「女性」が絡むと、一気に「セクハラ一色」になるのは同じ女性として理解に苦しみます。

 相席スタートのケイちゃんが「ちょうどいいブス」「メガネはブス散らし」って言い始めたときは、本当に絶妙な自虐ネタだと思いました。ところがケイちゃんが書いた「ちょうどいいブスのススメ」が原作となってドラマ化されるときに、女性からのクレームでタイトルが「人生が楽しくなる幸せの法則」に変更されてしまった。

 あのね、映画でも本でもイベントでも「タイトル」ってものスゴく重要なものなんです。それが「男にとって“ちょうどいい”だけでは?」という声をうけて変更された。その意見の意味はわかりますよ。でも原作の内容は同じなんですからタイトルだけ変えてもねぇ。

 つまるところケイちゃんが「自虐」的に言う「ちょうどいいブス」はOKだけど、それを女性全般に当てはめる「他虐」はダメなんですよね。ここが日本人の難しいところ。「翔んで埼玉」の原作者も横浜に引っ越ししてから描けなくなったって、現在住んでいる横浜から以前住んでいた埼玉をおとしめたらいじめになっちゃうって。本当の話でも表現の仕方一つで悪口にも聞こえるものです。

 あっ、そんな話の流れでなんですが、4月25日には『悪口ちゃうねん ホンマのこと!~平成最初で最後の毒リンゴ~』というトークイベントを、大阪のZAZA HOUSEで開催します。こう見えてトークのイベントは初めて。テレビではお見せできない“毒”リンゴになると思います(笑)。もちろんハラスメントはダメですけど、お笑いに関しての他虐と自虐は、もう少しおおらかになってもいいんじゃないかなあと思いますので。

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 『悪口ちゃうねん ホンマのこと!~平成最初で最後の毒リンゴ~』

 大阪・ZAZA HOUSE

 4月25日19時開演

 前売2000円、当日2500円

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