ビートきよし、焼き肉店「よしなさい」を開店 相方たけしは「やめなさい!」

 「よしなさい!」と入り口の店名に突っ込むビートきよし=横浜市内
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 1980年を頂点とするMANZAIブームをけん引したコンビ「ツービート」。芸能界の頂点に駆け上がったビートたけしの“毒ガス”に対し、「よしなさい!」とツッコミ続けたビートきよしが今年10月、拠点とする横浜市内で地元の実業家と共に焼肉店をオープンした。その店名はズバリ、「よしなさい」。開店日、たけしから贈られた花には「やめなさい!」という札が掲げられていた。

 京急・日ノ出町駅から徒歩約3分、JR関内駅から約8分。多国籍な飲食店やクラブ、ソープランドなどが密集するディープなナイトスポット・福富町に店を構えた。午後6時の開店から午前3時の閉店まで店内はにぎあう。「お客さんとおいしい肉を食べながら世間話も弾みます。肉の社交場です」。タレント活動の中から時間を見つけては顔を出す。

 肉は「京丹波の平井牛」。きよしは「タレをつけなくても甘い。岩塩で食べてみて」と勧める。柔らかくて絶品だった。「僕の親父は『メシだけは食え。腹をすかすと悪いこと考える』って教育だった。漫才で食えない時、小さな飯屋でレジやってるような女の子に食わせてもらってた。食ってりゃ、人生、何とかなるから」と“メシ哲学”を披露する。

 今春、大きく報じられたオフィス北野の“たけし独立騒動”も語った。「相方が自分の好きにやればいいこと。第三者が憶測でああでもない、こうでもないと言っても、やるのは本人だから」。自身も元社員が立ち上げた新事務所に移籍。「相方とは別々に仕事しながら、年に何回か一緒にやって。いい感じでやってます」。ツービートは解散しない。

 きよしといえば、たけしに散々いじられた出身地・山形のイメージが強いが、東京から「カミさんの出身だから」という横浜に移り住んで36年。「横浜の人は仲間意識が強くて横のつながりがある」。歌手として新曲「天を駈ける」を今年発売し、11月24日に中華街で行うディナーショーも完売した。“横浜の寅さん”と呼ばれることもある人気者だ。

 大みそかの誕生日で69歳。「来年は古希だけど、芸人は定年ないですから。好きな仕事やって、横浜の人たちと遊んでます」と自然体も、新事務所の若手育成に意欲的。「肉(29)の日」に店内で行うライブ構想を練る。

 ところで、たけしの来店は?「ずっと『焼肉おいでよ』って誘ってるんだけど、気が向いたら来るんじゃない?ゴルフも『きょう、やめた』って来ないこともあるし、こればっかりは分かんない」。“相棒”の話になると屈託なく笑った。(デイリースポーツ・北村泰介)

 ◆ビートきよし 1949年12月31日生まれ、山形県出身。浅草・フランス座で出会った、たけしを誘ってコンビ結成。たけしの速射砲トークに「よしなさい」「やかましい」など短いフレーズで突っ込んだ。82年の「オレたちひょうきん族」では島田洋八、松本竜助さんと「うなずきトリオ」を組み、大瀧詠一さんプロデュースのシングル曲「うなずきマーチ」が話題に。著書に「相方」「もう一つの浅草キッド」など。

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