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目が閉じられない、まぶたの病気「兎眼」って? 乾燥感や異物感、ひどくなれば細菌感染を起こすことも

 「兎眼(とがん)」という病気をご存知ですか?

 兎眼とは様々な原因で目を閉じてもまぶたが完全に閉じきらない閉瞼不全(へいけんふぜん)が生じた状態をさします。なぜ、兎眼なのかといえば、夜間でも薄めを開いて寝ているといわれる兎(うさぎ)に似ているところからこの病名になったとも言われています。

 まぶたは眼球を保護するためにあります。ところが、顔面神経麻痺や甲状腺眼症、下眼瞼弛緩、外傷による目の周りの瘢痕(はんこん。傷あとの意味)などで、目の周囲の筋肉が麻痺すると、まぶたが閉じにくくなってしまいます。

 うまく閉じきらないと眼球の表面が露出し、目の乾燥感やゴロゴロするといった異物感、痛みなどの症状が出てきます。こんな状態が長く続けば視力の低下にもつながります。ひどくなれば潰瘍になり、細菌感染などを起こすこともあります。

 検査としては視診し、細隙灯(さいげきとう)顕微鏡などで症状を確認して判断します。また、角膜や結膜の障害の確認や、視力検査を行うこともあります。顔面神経麻痺による兎眼の場合はCTやMRIによる頭部の検査なども行ったりします。

 原因が顔面神経麻痺など他の病気から来ている場合は原因の元となる病気の治療と平行して兎眼の治療をしていきます。軽症の兎眼でも寝ている時には薄く目を開けていることが多いといわれ、乾燥を防ぐために点眼薬や眼軟膏を使うほか、眼帯などで保護することもあります。ひどい時には、まぶたが下がるように小さな金の板状のおもりを埋めるなど、まぶたの手術を行うこともあります。

 気になる人は早めに眼科や専門医に相談してください。

◆尾原 徹司 東京医科大学卒業。東京女子医科大学消化器病センターを経て、神戸鐘紡病院消化器科に赴任。昭和57(1982)年に独立し、医療法人社団つかさ会「尾原病院」(神戸市須磨区妙法寺荒打/神戸市営地下鉄西神山手線妙法寺駅徒歩3分)院長に。

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