【谷光利昭医師】コロナ禍、長雨…心身のストレスを解消する方法

 コロナ禍に加え、降り続く雨で自由に活動できなくなると、心身ともにストレスがたまりやすくなります。私が行っている簡単な健康管理の一部を紹介します。

 今の季節は日の出くらいに起床するようにします。起床後、すぐに洗顔、歯磨きをします。眠前に歯磨きをしているとはいえ、起床時の口腔内は雑菌だらけです。私は起床後に飲水をしますが、まずは口腔内の雑菌を取り除いてから飲水をするようにしています。

 その後、窓を開け、新鮮な空気を屋内に入れながら宇城式と呼ばれる呼吸法を実践しています。その後、空手の型を使った身体の調整を行います。簡単な呼吸法であれば、鼻から5秒吸って、下腹部を膨らませます。吸う際に肛門を締め、5秒間息を止めます。その後、口から5秒間吐く時に肛門を緩めるという腹式呼吸もお勧めです。寝たきりの方でもできる自律神経の調整にとても有効な方法です。

 寝たきりの方なら、できればカーテン、窓を開け、自然光と新鮮な空気を取り入れて行ってください。5秒が難しければ、2、3秒から始めて、できれば、10秒、20秒、30秒と徐々に時間をのばしてください。呼吸法を行う時間は長くてもトータル10分以内にして、決して無理をしないことも大事です。

 身体の調整で簡単にできる方法としては、ストレッチがお勧めです。特に下肢の背側やアキレス腱を重点的に伸ばします。勢いをつけずに、ゆっくりと丁寧に伸ばしていきましょう。伸ばすときに息を吐きながらすると更に効果が出ます。

 そして、心のケアです。大切なことは「感謝」だと言われています。日本には昔から八百万(やおよろず)の神という考えがあり、生きているのではなく、生かされているという考え方があります。「奇跡の重なりの中、今の自分があるいうことを認識しなさい」と私は尊敬している人生の師匠によく言われます。私は無宗教なのですが、こういった感謝の気持ちを持つために、命をつないでくれたご先祖様、父、母に感謝することは大切ですね。それらを無理のない範囲で試して頂き、ストレス社会を乗り切って頂きたいと思います。

 ◆谷光 利昭 兵庫県伊丹市・たにみつ内科院長。外科医時代を経て、06年に同医院開院。診察は内科、外科、胃腸科、肛門科など。

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